今日は久々にマレーシア魚市場実用辞典の続きを書きます。前回の魚市場実用辞典(その4)が3月20日でしたから、それから随分間が開いてしまいましたね。

ところで、私は相も変わらず美味い新鮮地魚を刺身で喰らう自己満足な食生活を続けているのですが、5月の一時帰国から戻って以来、なんだかんだと日常生活上のトラブル対処に追われていたせいで、他のみなさんを魚市場ツアーにご案内することや旨い刺身を一緒に喰らおう会を催すことがここしばらくできていませんでした。特に市場ツアー参加を希望されている皆さんには本当に申し訳なく思っています。

そしてこれは、最近続けざまに実体験したことなのですが、なんちゃって日本食レストランや、最近開店ラッシュの日本食居酒屋の、なんちゃって刺身やなんちゃってお寿司が笑っちゃうほど出来が悪いんですね。看板に堂々と、Authentic Japanese Cuisin (本物の日本料理) を標榜しながらこの不味さや見栄えの悪さは一体なんなんだと一人憤慨しているわけですが、やはりオレタチ日本人の行くべきところじゃないと改めて強く感じています。

だがしかし、本当に本物の日本食レストランやお寿司屋さんは決して財布に優しくない、どころかバカ高い。なのでたまに行くぐらいなら良いのですが、なかなか普段使いなどできるわけがない。(あ、リッチピープルは別ですよ) それもその筈、そんな高級店の魚はすべてが日本からのエアフローン(空輸)なので、コストが高くなるのは当たり前です。

なのでやっぱりローカルの新鮮魚ですよ。市場を選び、魚を選べば、この南国マレーシアでも美味い新鮮地魚を刺身で喰らうことができる。しかし、できるはできるが、誰でも簡単にという訳にもいかない。市場を知り、目利きを知り、そして捌きを知らないと、なかなか難しいのも事実でしょう。

もちろん、業界人でも専門家でもないこの私が、知ったかぶりの講釈を垂れるつもりは毛頭ないのですが、このマレーシアの市場をうろつき、恐る恐る試して食して早や4年半、ある程度の情報の蓄積はできたかなと思う今日この頃です。そんな私の拙い知識・経験でも良いので参考にしたいと仰って下さる皆さんのために、できる限りの情報開示をしようと思っています。

それが魚市場実用辞典であり魚市場買い出しツアーの企画です。なお、市場ツアーに関しては、一度にご案内できる人数が極めて限られるため、参加希望のみなさんには順次にご連絡を差し上げますので、今しばらくお待ちいただきますようお願いいたします。

また魚市場買い出しツアーはもちろん不定期になりますが、今後しばらく続けるつもりです。参加をご希望の方は本ブログ左にあるブログコメント欄、または各記事に対するコメント欄でも結構ですのでその旨をご一報いただければと思います。



さて本題ですが、今日はポンフレ(Pomfret)系の魚を取り上げてみようと思います。

トップバッターはこれ↓です。

イカン・バワル・タンバ(Ikan Bawal Tambak)
日本名:シナマナガツオ(英名:Chinese Silver Pomfret、マレー名:Bawal Tambakバワル・タンバ)

ポンフレ系の魚の中で私の一押しはこれ。形はマナガツオや他のポンフレ系とほぼ同じだが、体表の銀の細かな鱗が剥がれ落ちてお腹の大部分が白くなっているものが多く識別は容易。

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↑これは、一年を通じてどこの市場でも魚屋さんでもお目にかかれる魚。南方産のこのシナマナガツオは、日本ではマナガツオの代替魚として売られていると聞くが、マナガツオ同等の高級魚で、ここマレーシアでも値は高い。型にもよるが70-80リンギ/kgが普通で90リンギ/kgを超えるものもある。私は日本海育ちなので、始めのうちはこのような菱形の魚には大いに抵抗があったのだが、捌いてみて、食してみて、抵抗は全くなくなった。身肉は血合いがほとんどなくピンク色で美しい。口に含むと脂が適度にのって、触感は富山湾の寒ブリのよう。1kg超えのものが美味いと私は思うが、高価なのでなかなか口にすることはできない。刺身だけでなく焼きも煮も美味しいと評判なのでぜひお試しあれ。



イカン・バワル・プティ(Ikan Bawal Putih)
日本名: マナガツオ(英名: Silver Pomfret、マレー名: Bawal Putih)

マナガツオは、「真似鰹」または「真名魚」と書くそうな。これは、カツオの獲れない瀬戸内海などで、初夏に獲れる本種を「カツオに見立てた」ところから転訛したものだとか、「魚のなかでも特にうまいため/「真名魚」を「真な=親愛を表す語」で「真にうまいカツオ」の意味。あるいは「真に菜にしてうまい魚」、「真菜が魚」からの転訛なのだそう。西日本では初夏を代表する上品な白身魚として主に割烹料理店などで使われているそうだが、関東以北ではほとんど獲れず私などはこれまで目にしたことがない。また、値が高すぎて、一般小売店、スーパーなどには遠い存在でもあると言う。で、これを補うのが前述のシナマナガツオなどの東シナ海、南シナ海であがるものなのだそう。(以上、ぼうずこんにゃくの市場魚介類図鑑より)

マナガツオ_R

マレーシアの市場や魚屋では、バワル・タンバもバワル・プティも年中目にする魚だが、どちらも値は頗る高い。市場によっても型によっても異なるが大体キロ70リンギ以上が常態と思う。で、肝心の食味はどちらも似たようなもので、酒の肴としてはもったいないほどに美味いが、私はどちらか言うとバワル・タンバに軍配を上げたい。大枚はたいて買うなら40cm超、1kg超を狙いたい。型が大きければ大きいほど美味い気がする。なお鮮度の見分けは他の魚にほぼ同じだが、鰓蓋を開けにくいのが難点。

また、バワル・プティは極く小型のものも多く売られている。私は最初から刺身狙いなので、小型のものにはまったく興味がなかったが、チャイナ系の方たちの中には小型のバワル・プティを大量に買い付ける方たちもいて、どうやって食べるのだろうといつも不思議に思っている。

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↑これは、ローカル名はバワル・プティで同じだが、英名がWhite Pomfretで学名も違うようなので種が異なる魚かも知れない。前述のバワル・タンバやバワル・プティの隣の箱などでまとめて売られていることが多く、価格も格段に安い。

追記(2017.7.9):バワル・プティ(小型)の価格 RM45/Kg (2017.7.9 K.Selangor公設市場調べ)
注:価格が大型に比して格段に安いのは、スーパーなどの鮮度落ちしたもの。K..Selangorなどの新鮮魚市場ではさほど安くない。

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↑これは、NoEyedDeerの魚辞典によると、ローカル名バワル・スラタン(Bawal Selatan)、英名はSouthern lesser pomfretと言う、バワル・プティとは異なる種のようだが、見た目はほとんどバワル・プティか後述するバワル・ヒタムの幼魚。型はごく小さくて10cm程度、価格も安いので、これは小アジのようにこのまま素揚げにしたらどうだろう、なんて考えたこともあったのだが、未だ試してはいない。

そうそう素揚げで思い出したが、このポンフレ系の魚は骨がとても柔らかいので下ろしも楽。なので、きっと骨の素揚げも良いのではと思っている。バリバリ、サクサクの骨煎餅を食してみようといつも思っていたが、なんせ値が張るのでそのチャンスはなかなか巡ってこない。でも、、そっか、小型の安いポンフレで試せばいいんだ、なんて今これを書きながら思いついた次第。



イカン・バワル・ヒタム(Ikan Bawal Hitam)
日本名: クロアジモドキ、英名: Black Pomfret、マレー名: バワル・ヒタム(Bawal Hitam)

↓この魚、体色がやや黒いだけで形はシナマナガツオなどとほぼ同じ。だが、なぜかマナガツオ科ではなくアジ科に分類されている。なお、西日本の一部ではクロマナとも呼称されていると言うこのクロアジモドキの名前の由来は調べてもいまいち分からないのだが、その昔、命名者がこの魚の内外の形質に基づいて命名したものだそう。とすると、体色が黒くて形質がアジのようだからと言う単純な理由からかな、なんて思ってしまうけど、違いますかね?

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このクロアジモドキ、どこの市場でも魚屋でもマナガツオやシナマナガツオなどと同じ箱で売られている。大きさはせいぜい30cmから50cm程の中型で、キロ40-60リンギ程度と、同じ型のマナガツオなどよりも安い。身肉は血合いが薄く入るが透明感のあるピンク色で、刺身で最初に食したときは、イナダやワラサ(サワラではない)に似ていると思った。皮下に脂が薄く乗っているものの全体的にはマナガツオよりもあっさり感がある。熱を通すと少し硬く締まるが、煮ても焼いても唐揚げでも癖がなく美味い。

追記(2017.7.9):クロアジモドキの価格 RM28/Kg (2017.7.9 K.Selangor公設市場調べ)
注:これは安い!

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↑は、中型のクロアジモドキを三枚におろし刺身柵にとったところだが、柵を見てお分かりのように、皮下に脂がほどよく乗っていてしっとり感も十分。癖もなく素直に美味い刺身と思う。なお、マナガツオやシナマナガツオは、脂が皮下ではなく身肉全体に入っていて血合いもないので綺麗なピンク色。脂の乗りの多いものはまるで富山湾の寒ブリのような甘い脂の旨味が味わえる。(今思うが、これで骨煎餅にトライしなかったのが返す返すも残念)

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↑これは、私が「マレーシアの地魚を刺身で喰らう」チャレンジを始めた頃の約4年前の写真。手前がクロアジモドキで奥側がシナマナガツオ。実は私はこれでマレーシアの地魚にハマりました。



イカン・バワル・マス(Ikan Bawal Mas)
日本名: なし、英名: Shortfin Pompano、マレー名: バワル・マス(Bawal Mas)

↓この魚も名前はバワルだが、マナガツオ科ではなくアジ科のコバンアジ属に分類されている魚。しかし、体形は他のバワルとほぼ同じ。唯一の違いは体色の金色だが、体表全体が金色で覆われているわけではなく、腹側は白が多い。ちなみにマレー語のマスはエマス(emas)のことでゴールド(金)と言う意。

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これも他のバワルと同じ箱で売られていることが多いが、体表がゴールドに輝いて見えるので、識別は容易。小型から中型が主で、価格もクロアジモドキとほぼ同等。日本ではコバンアジやマルコバンと言う種が売られていて、どちらも高級魚だ。実は、私はこのバワル・マスの食味は未体験なので、ここでは語れないが、坊主こんにゃくのコバンアジやマルコバンは血合いも美しく刺身にして美味いとの評なので、機会があったら是非食してみたいと思っている。

追記(2017.7.9):バワル・マスの価格 RM22-25/Kg (2017.7.9 K.Selangor公設市場調べ)



イカン・ダウン・バル・ビンティ(Ikan Daun Baru Bintik)
日本名: ユウダチスダレダイ、英名: Spotted sicklefish、マレー名; ダウン・バル・ビンティ(Daun Baru Bintik)

これは名前の由来が容易に想像できる魚だ。ユウダチスダレダイとは夕立簾鯛と書くそうな。言われてみれば体表に夕立のような玉簾状の小さな黒斑が規則正しく並んでいるのでユウダチスダレとは言い得て妙だ。スズキ目のスダレダイ科に属する魚だそうだが、市場で初めて出会った時は、これを刺身で食してみようとは決して思わなかった。

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この魚、目の上に小さなコブがあり、ややしばらく睨めっこをしてみたが、角度によってはかなり怒った顔に見える。なので、私は今後この魚をアングリーフィッシュと呼ぶことにした。市場から家に持ち帰り、すぐに下ろしてみたところ、思ったよりも肉厚で刺身は血合いも美しく、見ての通り皮下に脂が乗り乗り状態。口に含むと適度に噛み応えもあってなかなかの美味。食べている最中にあのアングリーな顔を思い出すのは少々いただけないが、これは当たり間違いなし。あ、そうそう、これ価格は確かキロ35リンギ程度で、ポンフレ系の魚の中ではリーズナブルと記憶している。みなさんもぜひ一度お試しあれ。

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イカン・デンキス・ジャワ(Ikan Dengkis Jawa)
日本名: なし、英名: Streaked spinefoot、マレー名: デンキス・ジャワ

さて、今日の最後は刺身にしてネガティブな魚だ。別名ジャワ・ラビットフィッシュとも言い、どこの市場でも良く目にする魚なので、いつかは食してみようと思っていた。アイゴ科の魚だが日本近海では獲れないらしい。

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大きさは30-50cm程度、価格はキロ20リンギ前後と安定しているようだ。しかし下ろしているうち、徐々に磯臭さが鼻に付く。身質は適度に締まっていて良さげなのだが、この磯臭さはいただけない。確かにアイゴ科の魚は、海藻を餌にしているため磯臭さが残る魚が多いと聞くが、このラビットフィッシュはまさにその典型かも知れない。

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残念、「刺身で喰らう」が主眼のこのひねくれ団塊にとってはちと当てが外れた魚だが、焼きや煮や揚げにすればあの磯臭さも気にならなくなるとは思う。この時は切り身にして塩焼きにしてみたところ確かに磯臭さは消えた。だがしかし、これは旨いとの感動もなかった。これは私にとっては外れ。



以上今日は、マレーシア魚市場実用辞典(その5)と題してポンフレ系の魚を取り上げてみました。参考にしていただければ幸いです。

ではまた。。

追記(2017.7.6): 先日からのトップ画像は、ハリラヤ初日にスリアKLCCを訪れた時の写真です。国民的なバリカンポン(帰省)の最中なのでどこも空いているかと思いきや、意外な人混みで驚きました。でも、良く見ると、この方たちどこか雰囲気が違います。それもそのはず、この人混みのほとんどは周辺国からの外国人労働者の方たちのようです。(地元新聞情報) なるほどハリラヤを異国の地で過ごさなければならない方たちも大勢この国にはおられるのですね。




多分今回のこのタイトルの意味は、誰にも分からないですよね。

実はこれ、今日これから紹介する今年のハリラヤ短編動画(企業広告動画)に対するある視聴者のコメント("siapa laa pulak yg potong bawang ni...isshh" )を日本語に置き換えたセリフなんです。

このハリラヤ短編動画、公開されてからまだ10日弱ですが、ユーチューブでの視聴回数は既に15万回を超え、そのコメント欄は、泣けて泣けて泣けて、、しょうがない、と言うたくさんのコメントで溢れています。(余談ですが、玉ネギを切ると涙が出る、と言うのは万国共通なんですね)

憶えておられる方がおられるかも知れませんが、私の6月6日付のブログに、今年のハリラヤムービーは例年よりも出来が悪いかも、なんて書いてしまいました。でもこれ、私の完全早とちりでしたね。

あの時はまだ作品が出揃っていなかっただけなのですね。実際、あれから日を追うごとに続々と作品が出回り始め、今日現在は22作品がテレビやネットで放映されていますが、なかなか見ごたえがありますよ。

いやぁ、でもつくづく世の中って面白いと思いますね。なぜって、毎年のこのハリラヤ短編動画を記録しそれを評価している人たちがいるんですよ。このサイト、The Skopと言うモバイル機器に特化したオンラインメディアのようですが、なんとこのサイトを辿ると過去の作品も見れちゃうんですよ。

で、このサイトの記事のタイトルは、
Iklan Hari Raya 2017 Yang Mana Paling Epik?
(今年のハリラヤショートムービーはどれが一番感動的か?)
ですって。。。

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このマレー語サイトを偶然に発見した私は思わず快哉(かいさい)を叫びたくなりましたが、もう来年からは、自分で探す必要ないですね。(笑)



さて本題です。今日紹介するショートムービーは、なかなか見応えのある今年のイクラン・ラヤ作品の中でもその「お涙頂戴」度は抜群です。たった8分弱の短編動画ですが、随所に泣ける場面があり、私なんか情けないことに何度も涙してしまいました。

ただ、この作品はマレー語のサブタイトル(字幕)のみなので、マレー語学習者以外の方には分かり難いかも知れません。ですが、始めは解説なしで、その後に、各場面ごとのマレー語の和訳文を付けていますので、それを参考にしながら少なくとも2度以上はご覧いただきたいと思います。

私もそうですから、多分みなさんもそうだろうと思うのですが、最近の世の中、日本でもマレーシアでも、腹の立つことは多くても、純に感動することなどめったにないですよね。と言うことで、是非今日は日頃の腹立ちをちょっと脇に置いていただいて、たまには純な気持ちで涙してみませんか? 決して保証はしませんが、精神衛生にも良いのではと思いますよ。



Iklan Hari Raya Pelaburan MARA 2017-Ikhlas

Kehilangan orang yang disayangi adalah amat memilukan. Adakah masih wujud hati yang ikhlas untuk meringankan beban anak-anak ini?
愛する人の死去は(何人にとっても)悲痛そのものだ。遺された子供たちの困苦を共に背負って生きる誠意はまだ存在するのであろうか?

↑これ、制作者(MARA※)の前書きみたいなものですが、お分かりの通り、突然の事故で両親を亡くした子供たちの悲しみと不安、そして怯える彼らに冷酷に降りかかる厳しい現実のなかで、一人の誠意が子供たちを救う、、そんなストーリィなんです。なにはともあれ、通しでご欄下さい。
※MARAとはMajlis Amanah Rakyat(国民信託協議会)の略で政府の農村地域開発省傘下にある政府機関です。



いかがでしたか?

サブタイトルがマレー語オンリーなので、ちょっと分かり難かったかも知れませんね。では、そんな方たちのためと、私を含めたマレー語学習者の方たちのため、各場面ごとのサブタイトルを書き起こし、それに和訳をつけてみたいと思います。ストーリィの詳細を知るためと、マレー語学習者の方は実践的なマレー語学習の参考にしていただければと思います。



Ayah, Kesian abang.
お父さん、お兄ちゃんたちと離れて寂しいよ。(末妹←まつまいと読む) 注:一番下の妹(Adik Bongsu)

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Kena naik Bas?
(お兄ちゃんたち) どうしてバスに乗らないといけなかったの?(同)

Nanti bila besar, Kita pergi dengan Along.
もっと大きくなったらね、お兄ちゃんたちもみんなで一緒に行こうね。(母)

Bila adik dah besar nanti, Ayah, nak beli kereta besar.
私たちが大きくなったら、お父さんがもっと大きな車を買うんだ。(末妹)

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Kita boleh naik sama-sama.
そしたらみんな一緒に(車に)乗れるもんね。(末妹)



(事故発生)

Ayah !
お父さん ! (長男) 注:長男はAlong、次男はAngah

Pakcik ! Berhenti Pakcik !
おじさん ! 停めて ! おじさん。。(同)

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Ayah kemalangan.
お父さんが事故った。。(長男)

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Along kena betul-betul jaga adik tu,
Alongは弟や妹たちを良く面倒見るんだよ。(父)

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Nanti Ayah pergi stesen Bas.
後でバス停に迎えに行くからね。(父)

Kalau Ayah lambat, Ayah Su datang ambil.
もし父さんが遅れるようだったら、Ayah Suが行くからね。(父) 注: Ayah Suとは、Ayah Bongsu、つまりお父さんの兄弟姉妹のうちの一番下の弟(叔父さん)のこと。マレー社会ではそのような呼称が普通だそうで、ここはこのままAyah Suで通します。
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Ayah !
お父さん ! (長男)

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(イスラム墓地での埋葬式)

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注: 画面に見えているお墓の大きさの違いにお気づきですか?今回事故では、両親と小さな妹二人、そして乳飲み子の計5人が亡くなりましたが、画面の向こう側に両親(大人二人)、そして手前に子供たちの小さなお墓が並んでいるのが見え、涙を誘うシーンです。



注: 場面は変わり、遺された4人の子供たちの今後を話し合う、親類の方たちです。

Apa masalahnya
何か問題があるのか?(親戚の叔父さんA) 注: この方がお父さんの兄弟姉妹のうちの長兄と思われる。

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Didi dengan mimi kita hantar rumah kebajikan
ディディとミミは孤児院に送るって言ってんだよ。(同)

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Alon dengan Angah Kita beri sahaja siapa-siapa jaga
Along(長男)とAngah(次男)は、どっちかを面倒見るよ。(同)

Siapa-siapa tu
どっちなのよ?(親戚の叔母さんB)

siapa dia abang long 
お兄さんはどっちを世話するって言うの?(同) 注: このabang longは一族の長兄(親戚の叔父さんA)のこと。

Saya cakap awal-awal lah
前にも話していたんだけどね。(同)

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Saya memang tidak boleh jaga mereka ni
私たちには、この子たちの世話は到底無理。 (同)

Kalau setakat Mimi sorang sahaja
もしミミが一人だったらね、(親戚の叔母さんC)

Boleh lah saya jaga
私たち、世話できるんだけど。(同)

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Tiada masalah
なんの問題もないんだ。 (同)

Tapi kena hantar duit tiap-tiap bulan
だけど、毎月お金がかかるんだよね。 (同)

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Buat belanja
費用が嵩むからね。 (同)

Budak-budak ini anak saudara kita
この子たちは我々の親戚の子どもなんだよ。 (Ayah Su) 注: Ayah Suは居並ぶ兄弟のなかの末弟。

Bukan orang lain
他人じゃないんだよ。 (同)

Anugelah tuhan
神様の贈り物なんだ。 (同)

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Dah jadi hak kita
私たちの身内なんだ。(同)

Kalau ada sesiapa nak jaga
もし誰かが世話したいって言うなら、(同)

biar ikhlas
それが誠意なんだよ。(同)

Jangan nak mengungkit lepas ni
(誠意もないくせに)もうこれ以上、面倒見るなんて言うなよ!(同)

Kan dah cakap tadi
私さっき言ったでしょ ! (親戚の叔母さんC)

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Kalau Mimi seorang aku boleh jaga
ミミ一人だったら私が面倒見るって。(同)

Tiada masalah
問題ないんだから、、(同)

Lama lagi ke
いつまでこうしているの? (長兄の妻)

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Lambat sampai Kuala Lumpur nanti kita
私たち、KLに帰り着くの遅くなっちゃうよ。(同)



Terima kasih Ayah Su
ありがとう、Ayah Su!

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Buat apa Ayah Su nak jaga kami
でも、どうしてAyah Suが(私たちの)面倒見るの? (ミミ)

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Sebab Ayah Su sayang anak buah Ayah Su
それはね、Ayah SuはAyah Suの子供たちを愛しているからだよ。(Ayah Su) 注:Ayah Suの誠意が子供たちの心を救うベストなセリフ

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今、KLはまさにバリカンポンの真っ最中で、ラマダン明けを祝うハリラヤ大祭に前後して、多くのムスリムの方たちが一斉に田舎に帰省しています。お陰で街はもぬけのカラで道路もガラガラに空いているのですが、地方に伸びる高速道路や主要道路の渋滞などは日本の比ではなさそうです。

このムービーはそんな中、9人もの大家族が自家用車組とバス組に分かれてバリカンポンする途中で起きた悲劇をドラマ化しているものです。ストーリィは極めて平凡で単純ながら、泣けて泣けてしょうがないのはなぜなんでしょうね。

人間関係もなにもかもが、煩雑で自己中心的になってきているような現代社会にあって、却ってストーリィの単純明快さと一筋の光明のような誠意に、なにか心が洗われたような気がしませんでしたか?

作者はイスラム教の教え=預言者ムハンマドの教えこそが人間を豊かに幸せにすると言いたいのかも知れませんが、私はこれは人類普遍の規範であると思っています。

以上、何かの参考になれば幸いです。ではまた。。







今、マレーシア政界とマスメディアは、今月15日の米司法省(DOJ)による昨年7月に続く第2弾の民事訴訟提起の発表を受け、かなり騒がしくなってきています。と言っても、驚いたことにマレーシアのほとんどの主流メディアはこの件完全スルーしています。ほんの僅かな記事があったとしてもその内容は政府報道官などの発表に同じで読む気にもなりません。なので、詳細かつ信頼に足る情報はこれまで同様非主流メディアに頼らざるを得ません。

しかしこんな政権べったりの国内の主流メディアとは裏腹に、今回は海外の大手メディアも一斉にこれを取り上げ、いずれも詳細な記事を掲載しましたね。マレーシア国内においては、この1MDB問題はすでに沈静化していてこれ以上拡大することはない、などと楽観的と言うか呆れた見方をする政治家や専門家も多いのですが、そうではなくて、やはり世界はまだまだ注目していることの証左だと思います。

また今回は日本国内においても日経新聞などが素早くこれを報じたようですし、それに海外の大手通信社などの翻訳記事なども即刻出回ったようですので、ある意味マレーシアの政界疑獄はいよいよ日本国内でも注目され始めたかと感じています。

と言うことで、先ず最初に日本経済新聞の短文の記事から今回DOJ提訴の概要を見てみたいと思います。



マレーシア系の資産差し押さえ求め提訴 米司法省
日本経済新聞 (2017/6/16)

 米司法省は15日、マレーシアの国営投資会社「1MDB」を巡る資金の不正流用疑惑で、約5億4千万ドル(約600億円)の資産差し押さえをカリフォルニア州の連邦地裁に申し立てた。昨年7月の請求と合わせ、1MDB関連の資産差し押さえの請求額は約17億ドルに達した。

 米司法省によると、1MDBの幹部や関係者はペーパーカンパニーなどを使って、45億ドル以上の資金を横領し、高級不動産や宝飾品などを買いあさった。今回の差し押さえ対象にはピカソの絵画なども含まれる。

 米司法省は巨額の横領にマレーシアのナジブ首相に近い複数の人物が関わったとみているもようだ。ナジブ首相の報道官は16日、「1MDBに関してはマレーシア当局が広範に調査したが、いかなる犯罪も明らかにならなかった」と反論した。



以上でお分かりのように、米司法省は昨年7月に第1回目の民事訴訟をロサンゼルスの連邦地裁に提起したのですが、今回はその第2弾という訳です。しかしながら、マレーシアでは、本件訴訟は飽くまで財産差し押さえ目的の民事訴訟であり、誰かが刑事告訴されているわけではないし、それを目的とするものではない、だとか、訴状には1MDBやナジブ首相が直接名指しされているわけではないのでマレーシア政府とはなんの関係もない、と堂々とマスコミを相手に語ったり、また、米司法省の訴状の内容は信頼に足るものではない、なんの証拠もないものだ、と一蹴する政府高官や首相周辺の政治家も少なくありません。

しかし、今回の251ページに及ぶ膨大な訴状に克明に記された米国司法省の捜査・調査結果と、現下のマレーシア政府機関や首相周辺の政治家たちの言い分のどちらが信頼に足るものかは、世界中の誰の目にも明らかなのに、未だ強弁し続けるなどは生き残りに必死すぎて哀れにも思えるほどです。

と言うことで以下は、この米司法省の第2弾提訴の内容を報じる内外のメディアの中で、最も詳細かつ丁寧に報じていると思われるマレーシア・キニの記事のうち、膨大すぎて分かりにくい訴状の要点のみをダイジェスト版のように簡明に報じた記事を紹介してみたいと思います。(註: 和訳は筆者ですが必要に応じて意訳しています)



The 1MDB players - in their own words
1MDBプレーヤーとその語録

 訳者註; プレーヤーとは米司法省の今回訴状中の主要登場人物 

malaisiakini
Published 16 Jun 2017, 8:17 pm Updated 17 Jun 2017 2:05 pm

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"Billions of dollars that should have been used to help the people of Malaysia, but instead was used by a small number of indivisuals to fuel their astonishing greed." Acting US Attorney, Sandra R Brown
「マレーシア国民のために使われるべき数十億ドルが、一握りの人たちの驚くべき貪欲さを満たすために使われてしまった」( 米国カリフォルニア地方検事代理 サンドラ・R・ブラウン氏 )

 訳者註: US Attorneyとは日本の地方検察庁検事正に相当する職務

Brown said this in a conference call, when announcing the Department of Justice’s (DOJ) latest civil suit, seeking to seize an additional US$540 million in assets purchased with funds allegedly misappropriated from 1MDB.
ブラウン氏は、1MDBからの盗用資金で購入したとされる新たな5億4千万ドルの資産を追加差し押さえするための民事訴訟提起を発表する電話会議でこのように(前記のとおり)述べた。



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"Mwahahahaha-$$$$" Risa Aziz's email to Joey McFarland.
「ムハハハハ-$$$$」(リザ・アジズ氏からマックファランド氏へのEメール)

 訳者註: リザ・アジズ氏(写真)はナジブ首相の義理の息子、マックファランド氏はリザ・アジズ氏が創設した米映画制作会社レッドグラニットの共同創業者兼副社長で映画プロデューサー。Mwahahahahaは高笑いのことだが、$$$$は金はいくらでもあるの意か?

In an email exchange, Prime Minister Najib Abdul Razak’s stepson Riza Shahriz Abdul Aziz and his business partner Joey McFarland discuss their obsession with collecting expensive movie posters. The DOJ claimed Riza had purchased his collection, which covered the walls of his Park Laurel condominium, using funds allegedly misappropriated from 1MDB.
ナジブ首相の義理の息子 リザ・アジズ氏と彼のビジネスパートナーのマックファランド氏はメールで、高価な映画ポスター収集の執念を話し合った。米司法省は、リザ氏所有のパークローレルマンションの壁を覆う高価な映画ポスターは、1MDBから横領した資金で購入されたと判断している。

 訳者註: 前述のMwahahahaha-$$$$は、そんな彼らのEメール文中のもの。

- DOJ third suit on 1MDB, page 83, paragraph 278
-米司法省1MDB関連訴状第3版第83ページ278節より



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"Aboard the Topaz, Schwartz showed the pink diamond to a group of people that included Low, Husseiny(※), the Wife of Malaysian Official 1, and one of her friends."(Department of Justice Lawsuit)
シュワルツ氏は豪華ヨット トパーズ上で、ジョー・ロー氏、フセイニー氏(※1)、MO1氏の妻(※2)とその友人を含むグループにピンクダイアモンドを披露した。(米司法省訴状)

 訳者註 ※1 アブダビ政府のMohamed Ahmed Badawy Al-Husseiny氏、※2 MO1氏の妻とはナジブ首相の妻、ロスマー夫人を指しているとの見方が大勢

According to the DOJ, Jho Low had engaged New York-based jeweller Lorraine Schwartz to prepare the pink diamond necklace for the wife of Malaysian Official 1 (MO1). They viewed the jewellery aboard a yacht off the shore of Monaco. The DOJ said the necklace, which cost US$27.3 million, was purportedly paid for using portions of US$620 million that MO1 had returned to his “donor.”
米司法省によれば、ジョー・ロー氏はMO1氏の妻にピンクダイヤモンドのネックレスを用意するために、ニューヨークに拠点を置く宝石商 ロライン・シュワルツ氏と頻繁に会っていた。彼らはモナコ海岸の沖合に浮かぶヨット上で宝石を見定めした。米司法省は、MOI氏が「ドナー」に返したと言う6億2千万ドルの一部が、この2730万ドルのネックレスの支払いに充てられたとみている。

- DOJ third suit on 1MDB, page 225, paragraph 850
-米司法省1MDB関連訴状第3版第225ページ850節より



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"[S]ize matters." (Jho Low's text message to Jeweler Lorainne Schwartz)
「サイズが重要なんだ」 (ジョー・ロー氏から宝石商ロライン・シュワルツ氏へのテキストメッセージ)

 訳者註: 宝石は大きさが大事なんだ、とショートメールメッセージ(SMS)の記録にあったという意。

Low was said to have sent this message to Schwartz while surveying for a heart-shaped diamond as a Valentine’s Day gift for Australian model Mirande Kerr. Low finally settled on an 11.72-carat diamond for US$1.29 million, allegedly using stolen 1MDB money.
ロー氏は、オーストラリアのモデル ミランダ・カー氏(※)へのバレンタインプレゼントにハート形のダイヤモンドを物色中に、このテキストメッセージをシュワルツ氏に送ったものと見られている。ロー氏は最終的に11.72カラットのダイヤモンドを購入することに決め、1MDBから盗用した資金の中から129万ドルをこの支払に充てたとDOJは判断している。

 訳者註: ミランダ・カーはジョー・ロー氏の元カノ。

- DOJ third suit on 1MDB, page 234, paragraph 881
-米司法省1MDB関連訴状第3版第234ページ881節より



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"Would it be appropriate to make a dragon-cake with the text 'Happy birthday May Lin. Celebrate birthday during the river cruise Saturday as a surprise?" (Oceanco executive's email to Jho Low)
「土曜日のリバークルーズにサプライズとして、"ハッピーバースディ メイ・リン"と書いたドラゴンケーキを出すというのはいかがでしょうか」 (オーシャンコ役員からジョー・ロー氏に宛てたEメール)

 訳者註: メイ・リンはジョー・ロー氏の妹。オーシャンコはジョー・ロー氏の豪華ヨットを製造・販売したオランダのヨット会社。

Email correspondence obtained by the DOJ includes a birthday cake proposal by Oceanco for Jho Low’s sister May Lin. Oceanco built Jho Low’s 300-foot yacht, “The Equanimity”, which he allegedly acquired using misappropriated 1MDB funds.
DOJが取得したEメールには、オーシャンコからジョー・ロー氏の妹メイ・リン氏への誕生祝いのプランの提案が含まれていた。オーシャンコが製造したジョー・ロー氏の300フィートの豪華ヨット「エクアニミティ」には、1MDBから横領した資金が使われたとDOJはみている。

- DOJ third suit on 1MDB, page 198, paragraph 726
-米司法省1MDB関連訴状第3版第198ページ726節より



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"Dear Leonard DiCaprio, Happy belated Birthday ! This gift is for you." (Note written by Eric Tan)
「親愛なるレオナルド・ディカプリオ様、ちょっと遅れましたが誕生日おめでとうございます ! これは貴殿への贈り物です。」(エリック・タン氏によって書かれたメモから)

 訳者註: エリック・タンとはジョー・ロー氏の別名/偽名。

Eric Tan allegedly purchased a Pablo Picasso painting worth US$3.28 million using misappropriated 1MDB funds and gifted it to Hollywood actor Leonardo DiCaprio for his birthday in January 2014. The Singapore courts had established that Eric Tan is an alias for Jho Low.
エリック・タン氏は1MDBから盗用した資金で時価328万ドルのパブロ・ピカソの絵を購入し、ハリウッドの映画俳優レオナルド・ディカプリオ氏に贈ったとされる。 シンガポールの裁判所はエリック・タンはジョー・ロー氏のエイリアス(別名)であると断定した。

- DOJ third suit on 1MDB, page 243, paragraph 928
-米司法省1MDB関連訴状第3版第243ページ928節より



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"When good wealth creation is generated, as a matter of cultural respect and good fortune that arises from respect, we always give our parents the proceeds " (Jho Low's email to BSI)
「良い富の創造が生まれたとき、尊敬から生じる文化的敬意と幸運の印として、私たちは常に両親に収益を分け与えます(※」) (ジョー・ロー氏のBSI銀行へのEメール)

 訳者註(※): 悪い言葉でいえば、「金の成る木を掴んだら、親孝行の私たちはあがりの一部を親に恵むのが常だ」、と言うこと。

Low, responding to queries by BSI bankers over large transfers to his father’s bank accounts. He explained that it was his family’s tradition to provide gifts to his parents when business is good. The DOJ said BSI bankers accepted this explanation, instead of raising red flags for money laundering.
ロー氏は、BSI銀行の父親口座への大量資金の移転に関する銀行側の質疑に応じ、「ビジネスが好調ならば親に贈り物をするのは自分の家族の伝統だ」と答えた。DOJは、BSI銀行がジョー・ロー氏のこの説明を受け入れて、 (大量資金の)マネーロンダリンクを食い止めずに見逃すことになった、とみている。

 訳者註: BSI銀行とはスイス系の銀行で、シンガポールを拠点にアジア事業の拡大を進めているが、今回の件(大量資金のマネーロンダリングを見逃したこと)で関係当局から厳しく糾弾されている。

- DOJ third suit on 1MDB, page 242, paragraph 920
-米司法省1MDB関連訴状第3版第242ページ920節より



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"I hope all is well. As discussed, please kindly arrange for ........wire transfer {of} GBP35,000,000.00 in full to the account details below for value date asap." (Jho Low's letter to RBS Coutts.. March 19, 2010.)
「私はすべてうまくいくことを願ってる。(これまで)議論したとおり、3,500万ポンド(GBP)の全額が指定の口座(詳細は下記)に指定日に着金すべく電信送金するよう即刻手配を頼む」 (ジョー・ロー氏のRBSクーツ(Coutts)銀行への手紙)

 訳者註: RBSクーツ(Coutts)銀行はスイスのチューリッヒに本部を置くスイス系銀行。

The DOJ claimed that Low holds a passport for the West Indies island of St Kitts and Nevis, apart from a Malaysian passport. Low’s signature on the foreign passport also appeared in a letter the billionaire wrote to RBS Coutts when requesting for a £35 million wire transfer.
ロー氏はマレーシア国のパスポートとは別に、西インド諸島のセントクリストファー・ネイビス連邦のパスポートを所持しているとDOJは主張している。そのパスポートに書かれたロー氏のサインは、億万長者(ロー氏のこと)が3500万ポンドの送金を要求したRBSクーツ銀行に宛てた手紙と同じものだ。

- DOJ third suit on 1MDB, page 185, paragraph 685
-米司法省1MDB関連訴状第3版第185ページ685節より



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"The documentation which we have received, Jho, it's a joke" (Falcon Bank CEO'S phone conversation with Jho Low)
「我々が受け取った書類は、ジョー、これは冗談だよ。」 (ファルコンバンクのCEOとジョー・ロー氏の電話会話記録から)

The Falcon Bank CEO, expressing concerns about the documentation provided to the bank to justify the numerous transactions in 2013 involving Tanore Corporation and Granton Property Holdings accounts. The DOJ claimed proceeds from a 2013 bond raised by 1MDB was siphoned to the Tanore account. US$681 million of those siphoned funds were later transferred to Malaysian Official 1.
ファルコンバンクのCEOは、2013年におけるタノレ・コーポレーション及びグラントン・プロパティ・ホールディング口座に関連する多数の銀行取引を正当化するために銀行側に提出された書類に不安を表明している。DOJは、2013年の1MDBによる債権収益(債権売却益)はタノレの口座に吸い上げられ、このうちの6億8,100万ドルは、後にMO1氏の個人口座に移管されたと判断している。
 
訳者註: ファルコンバンクとはスイスの銀行ファルコン・プライベート・バンク。この銀行のCEO氏がジョー・ロー氏に電話を掛け、彼らが雇いあげた法律事務所が作成・提出した取引正当化の書類が十分ではないことに不安を感じ、このままでは大変な問題になる、とジョー・ロー氏に話したくだり。it's a jokeはネガティブの表現。ファルコンバンクは後に(2016年10月に)スイスの金融市場監督機関(FINMA)とシンガポール通貨庁(MAS)から、相次いで資金洗浄規制違反によりシンガポール支店の業務停止命令などを受けている。

- DOJ third suit on 1MDB, page 98, paragraph 335
-米司法省1MDB関連訴状第3版第98ページ335節より



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"This money financed the lavish lifestyles of the alleged co-conspirators at the expense and detriment of the Malaysian people." (Acting US Assistant Attorney-General, Kenneth A Blanco)
「この資金は、共謀者たちの贅沢なライフスタイルの財源として使われ、マレーシア国民に損害を与えた」 (米副司法長官代理 ケネース・A・ブランコ氏)

Blanco said this in a conference call, when announcing the latest civil suit by the Department of Justice (DOJ), seeking to seize an additional US$540 million in assets purchased with funds allegedly misappropriated from 1MDB.
ブランコ氏は、米司法省(DOJ)の最新の民事訴訟提起を発表する電話会議で、1MDBから盗用したとみられる資金で購入した5億4000万ドルの資産をさらに差し押さえしようとするものだ、と述べた。



以上、6月16日にポストされ17日にアップデートされたマレーシア・キニの記事でした。

なお、今回ブログのタイトルを「米司法省による1MDB関連訴訟・第2弾」としていますが、本文に引用される訴状のバージョンが第3版(the third file)となっていることに当惑された方もおられるかと思います。

これは、実は今回(6月15日)の1週間前に第2版(the second file)の訴状が提出されているのです。しかしその第2版の差し押さえ請求額は約1億ドルで、今回第3版の5億4千万ドルに比し少額(?)だっことと、第1回から約1年と言う節目もあって、裁判所における1MDB関連民事訴訟としては第2版と第3版をあわせ一本で第2弾と報じているメディアが多いのだと思います。

さて今日は6月20日、米司法省の最新訴状提出発表から既に5日が経ちました。しかしながら国内の主流メディアは未だに完全スルーし続けていて本当に驚きです。特に今回訴状の内容は、これが事実とすればマレーシア国民としてはとても看過できるはずもないことばかりです。これがもし日本ならば、とうの昔にメディアも国会も大騒ぎで内閣総辞職は火を見るより明らかでしょう。

ところがこの国の主流メディアの今朝のトップには、高層公務員住宅の初めての引き渡し式に参列するナジブ首相が報じられていました。これなど何をか言わんやですね。でも、私はその公務員住宅の記事を読んで実は目からウロコでした。(今日のブログの本題から外れますが少しだけ書かせて下さい)

何が目からウロコかと言うと、先ずこれ↓を見て下さい。

PPA1M_R.jpg

これはPPA1Mと言う、政府の公務員住宅供給プログラムで目下着々と全国に整備されつつある高層公務員住宅です。新聞によると2020年までに全国で合計20万戸が整備される計画だとか。で、それは良いと思うのですが、目からウロコなのは、その住宅は1000平方フィート(約93平米)から1500平方フィート(約140平米)までの3タイプのユニットがあって、その買取価格はRM150,000(現在為替で約405万円)からRM300,000(同810万円)と言う超低価格なことです。

日本の公務員住宅はオール賃貸形式で買い取りなどもちろんできません(国有財産の買い取りなどできるわけがない)が、この国では買い取りができるんですね。驚きました。しかも超低価格、それに住宅のタイプに応じてさらなる政府補助金が出るのだとか。。これって凄いですね。さらに超低利の長期ローンと合わせ、若い人たちでも300から500リンギ程度の月払いローンで住宅を容易に取得できるのだそう。。すごい !の一言です。

しかしこれってかなりの国庫を投入してますよね。でなければこんなに安くできるわけがない。。。。穿った見方をすれば、1MDB関連で大事な国庫を失い、こんなところにも大盤振る舞いしてるから、急速に国庫が空になって新たな財源(税収)が必要になるのだろう、なんて思ってしまいます。でも正直言って、この国の公務員は本当に羨ましいですね。でも、公務員って政権にとっては大切な票田ですからね、大切にされているんですね。

なんて最後に愚痴ってしまいました。それではまた。。


みなさん、こんばんは。

今日は6月12日の月曜日(Hari Isnin)ですが、パブリックホリディ(Cuti Awam)なのでDBPはお休みです。何のホリディかと言うと、Nuzul al-Quran(Revelation of the Quran)と言う祝日です。と言っても、私も何のことか分かっていなかったのですが日本語ではコーラン啓示の日と言うのだそうです。

それでもまだ良く分からないのでwikiで調べたのですが、イスラム教の聖典であるコーランがアッラーの神から最後の預言者のムハンマドに対して下された日なのでコーラン啓示の日、この国の祝日だそうです。(まぁ、これぐらいの説明で勘弁して下さい)(^-^)/

そんな今日という日、前から気になっていた頭の髪のボサボサをすっきりしてもらいたくて床屋さんに行って来ました。今日はその床屋さんのお話しですが、ひねくれ団塊もいよいよブログのネタが尽きたかと思われそうですね。(笑)

実は、マレーシアに住んでもう4年半も過ぎたのですが、この、、所謂、、ごく一部の人を除いて、普通は誰もが必ず定期的にお世話になる床屋さんって、なかなかお気に入りを見つけるのが難しいですよね。

日本に住んでいても、新しいところに引っ越ししたりすると、行きつけの床屋さんってなかなか決まらないでしょう? 異国の地ではなおさらのことです。言葉が違うし、やり方も違う、まぁ文化が違うのでそこが面白いといえば面白いのですが、自分の思い通りにならない時など、これはかなりのストレスですよね。

でも若い時ならいざ知らず、とっくに頭の見栄えなど気にしなくても良い年のはずなのに、これはいつまでも他人に良く見られたいという、仕様もない人間の性(さが)なのでしょうか。

ところで最近、と言っても随分以前からですけど、日本でも格安床屋さんって急速に増えましたよね。いわゆる1000円床屋さんですけど、私など、いつの頃からかこの格安床屋さんが行きつけになっていました。それまでは、4000円とか5000円とかの高い床屋さんに行ってたのに、あの安さと手軽さには抗いようがありませんよね。

なので、マレーシアでももちろん格安床屋さんです。ここKLの数あるショッピングモールには、Quick-CutとかX-Cutなどの格安床屋のチェーン店がたくさんあるし、街中には格安のインド人床屋さんもたくさんあります。

そんな格安の床屋さんでは、どこでも大体20リンギ以下(現在26円/リンギなので日本円換算で520円以下)でチープに髪を切ってもらえるのですが、仕事が雑だとか、あまり上手じゃないだとか、職人さんがフレンドリーでないだとか、お店が清潔でないとか、やっぱり安いだけあっていろいろと不満がある訳です。

私は特に若い頃から刈り上げくんスタイルが好きではないので、バリカンでなくハサミでやってね、とか、バックとサイドはあまり短くしないでね、などとお願いしているのです。ところがこちらの格安床屋さんでは、たまにですけど、ロクに客の希望も聞かずにいきなりバリカンをばりばり入れられて、ものの5分で見事な刈り上げくんに仕立てられたりすることもあって、そんな時には、あーぁ、酷いところに入っちゃったよ、こんなところ二度と来るものかと思ってしまいます。

でも、髪ってそんなに早く伸びないから、私のような団塊シニアでも、それからしばらくは面白くない日が続くのです。だから、、早くお気に入りの床屋さんを見つけて、行きつけの店を決めたかったんだけど、でもこれって意外と難しい。なんせひと月半に一度ぐらいのペースでしか行かないから、それでも1年に8回は行くとして、マレーシアに来てからもう40回近くも行ったはずなんだけど、そのうちの大半が空くじばかり。たまに、お、ここはいいかなって思う時もあるにはあるけど、次に行くと同じ職人さんが辞めてしまっていなかったり、店が潰れて閉店していたりでホント難しいよ。

それにこの格安床屋さん情報ってなかなか探せないですよね。高級ヘアサロンやこだわりの理髪店なら、いくつものおすすめ情報がネット上にあるのに、格安の床屋さんの"これはおすすめ"ってのはなかなかないんですよ。英語ブログにもマレー語ブログにも、もちろん日本語ブログにもほとんど見当たらない。なので、自分で探すしかないのですが、これにはかなりの長期を要するわけです。

でも、このところ、あるところに偶然行き始めてから、お、なかなかいいじゃんと思うようになり、そして行き始めから3回目の今日、ついに確信しました。大袈裟に言えばマレーシア移住4年7か月にしてようやく行きつけの床屋さんが決まったということなんです。

そう言うことで、今日は私が行きつけと決めた格安床屋さんを紹介します。ただし、これは飽くまで私の好みとセンスに基づく独断評価ですから、すべての人に当てはまる訳はないと思いますので、その辺りをどうぞ斟酌し、参考情報としてお読みください。でも、もし良さげと思われた方は是非行ってみて下さいね。



場所はモントキアラから車で約8分のムティアラ・ダマンサラ(Mutiara Damansara)のスーパーマーケット、Tesco Extra店です。ここの屋内駐車場(Gフロア)の傍にある床屋さんです。

KFC最寄りの出口/入り口から駐車場に出てくると右前方のショップロットです。↓

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もっと近づいて良く見てみましょう。↓

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お店の名前はGOVA'S、この名前でネット検索すると、1件だけヒットするのですが、それはこの店ではなくシャーラムにある別のお店のようです。でも、やはり同じ経営者だとは思いますが、大きなチェーン店ではなさそうです。

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Kedai Gunting Rambutとは英語のBarber Shopのこと、つまり床屋さんです。看板の店名の下に書かれているのは、BERSIH、CEPAT、MURAHです。マレー語でそれぞれ、きれい(衛生的)、早い、安いの意味です。そして、店の両側には世界共通の床屋さんの回転サインポール。でもあれ? 赤・白・青ではなく、緑に見えるけど、ま、こんなことはどうでも良いですね。。

うんうん、外から覗いてみる限りは、なかなか良さげ。明るくて清潔そうだし、職人さんは、、、二人だけかな、インド系の方かな。。でも、早いってのは、私の場合、時間はいつもたっぷりあるからそんなに気にする要素でもないんだけどね、、逆にあまり素早く手抜き工事でやってもらうより少しゆっくりと丁寧にやってもらってもいいかなと思ってるんですけど。

おぉ、これこれ↓これは安いよ。

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大人(中学生以上)が13リンギ(約340円)、小学生が9-10リンギ、子供が7-8リンギだってさ。。うん、これは他の格安店と比較しても十分安いですね。

さぁ、次は肝心の職人さんと散髪の技術ですね。それでは中に入って見ましょう。(写真撮影とブログ掲載の件はスタッフの事前許可を得ています)

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職人さん(Tukang Gunting Rambut=Barbers)はいつも二人、バーバーチェアは二台ある。聞けばスタッフは全部で三人いるのだが、店は年中無休なので三人が交代でお休みするのだそう。

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私は、意図的にこれまで毎回異なるスタッフの方に髪を切ってもらったのですが、三人ともとても上手で当たり外れもなさそうです。コミュニケーションは今日の方(写真の方)がマレー語も英語も一番容易だったのですが、でもあとの二人も特に大きな問題はありません。

↑の左下の写真は、今回の散髪直後の私の後ろ頭です。恥ずかしくもなくこんな写真良くアップしたなと言われそうですが、何ごとも文字だけでなく視覚にも訴えたい私です。恥を忍んでアップしてみました。

Boleh duduk sini?(ここ座っていい?)と声掛けして椅子に座ると、Nak macam mana?(どうしますか?)と聞かれたので、ハサミともバリカンとも何も言わずに、ただ、Tah suka terlalu pendik(あまり短くしないでね)とだけマレー語で言った(※)のですが、正直言って、器用に櫛とバリカン使って良くここまできれいに出来るもんだと感心するぐらいの出来でした。(※マレー語は私のマレー語実用練習のためです。最近では日常的にどこでも英語よりも先ずマレー語で話し始めるようにしています)

このGOVA'SはいわゆるKedai Gunting Rambut Mamak(Indian Barbar Shop)で、Quick-CutやX-Cutなどのチャイニーズ系の格安床屋さんとは一線を画しているインド系の床屋さんなのですが、技術も文句なしだし、店内も清潔でスタッフもフレンドリー。そしてなによりQuick-CutやX-Cutなどより4-5リンギも安いのがいい。私的には、ついにいい店見つけたな、と大変満足しています。

それに多くの日本人のお客が気にするだろうコミュニケーションですが、会話に自信がなければ、店内にべたべた貼られているヘアスタイルモデルの写真を指差すか、そうでなければ身振り手振りでも十分だろうと思います。いつかどこかのチャイニーズ系の店で、散髪中一方的に中国語で喋くりまくられたことを思い出しますが、あんなのよりもずっと寡黙で控えめなインド系の職人さんたちのほうが私は好きです。

再度言いますが、お店はムティアラ・ダマンサラのテスコ・エクストラ内にあり、周囲は隣にカーブショッピングモール、道路の対面にはイケアもIPCもあるメガショッピング&イーティングエリアです。是非皆さんも買い物や食事のついでにお試しあれ。。

以上、今日は私の行きつけと決めた格安床屋さんを紹介してみました。ではまた。。


ご承知のようにマレーシアは今、ラマダン(断食)月です。なので、ムスリムの方たちは夜明けから日没まで一切の飲食を摂りません。お陰で、街のマレーレストランなどは日中どこもガラガラ、中には臨時休業しているお店もあるほどです。

でも私たち非ムスリムにとっては、このラマダン月も特に影響なしです。寧ろ、普段より空いたレストランで、ゆったりと楽にランチができると喜んでいる人たちも少なくないと思います。

ところが私にとっての今年のラマダン月は、例年と少々勝手が違います。なぜかと言うと、週に2回、私も断食の真似ごとをしているのです。

実は今、引き続きですけどDBP(国立言語図書研究所※)に週2日通っています。
(※マレーシア教育省傘下で国語/マレー語の教育・調査・研究及び関連図書の出版等を行う外部機関です。これまで私はマレー語研修所と簡易的に呼んでいましたが、今後はより正確な日本語呼称を使うことにします)

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昨年10月から始めたDBPアカデミーの外国人特別マレー語コースはとっくに修了したのですが、担当の先生(Dr.D)から、"良ければここ(DBP)でインターン(研修生)をやってみませんか"と、とっても有難いお誘いをいただき、週に2日(月&木)だけ通っているんです。先生は、私がリタイアリーで仕事をしていないということを知ってのお誘いです。他のクラスメートは、平日の日中は全員仕事があるので無理なのです。

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DBPのインターンと言っても、別にDBPで正規に働くことを前提にした研修生ではありません。私の場合はあくまでインターンの真似ごとです。Dr.Dの雑用と言うかお手伝いをやりながらマレー語を実際に活用する、ただそれだけのことなんです。私にとってみれば、周りがすべてマレー人でマレー語オンリーの世界なので、マレー語の実際的な会話練習にはもってこいの場所なんですよね。

しかもすぐ傍には、Dr.Dを含むマレー語のスペシャリストたちがごまんといますし、マレー語学習者にとってこんなに恵まれた環境は他にはあり得ないでしょう。Dr.Dには心から感謝です。

でも今日は朝からハプニングがありました。Dr.Dがなんと突然内部異動(アカデミー部から一般図書部へ)になったんです。私にはまだこのDBPという巨大組織が良く見えていないので、なぜ突然こんな異動があるのか、なんのことやらさっぱり分からないのですが、とにかくサポート、サポート、こうなると年齢なんて言ってられないですね。60の手習いどころか、70の丁稚状態ですよ。Dr.Dの書庫や机からすべての資料や図書を段ボールに詰め込み、PCも外して、Dr.Dと共に私もアカデミーから一般図書部に引っ越してきました。

Dr.Dの新しい職場となった一般図書部は、DBPタワーの13階、広々とした部屋には30人ほどが働いておられるようですが、とても静かな職場です。加えて、Dr.Dの執務室(個室)からはKL中心部の街並みが一望でき、思わず"Wah, Pemandangan indahnya(景色がきれいだね)"と、Dr.Dとともに呟いてしまいました。

(Dr.Dの新執務室から見たKL中心部)
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私は、Dr.Dの執務室近くに自分専用のデスクを割り当てていただき、定年後すっかり忘れていた現役当時の職場の思い出や仕事の感覚が蘇えるようです。周りの方々に伺ったところ、みなさん本の原稿を書いたり、編集のお仕事をされているんだそうです。でもこの静かな雰囲気は私にとって初めてでちょっと戸惑いましたが、まさかまさかこの年で、娘のような若い女性編集者などに囲まれて仕事(の真似ごと?)する羽目になろうとは夢の夢にも思っていませんでしたね。

で、ラマダン月の断食のことです。周りすべてがマレー人なので、当然ですが、昼休みになっても誰一人食事に出る人はいません。そんな中みんなは私に"ランチしてくれば"と勧めてくれるのですが、そう言うわけにはいきません。Dr.Dにも、"ここにいる限りは私も断食します"と勢いで宣言してしまいましたし、止むを得ず似非ムスリムを演じているわけです。

でもこれって、一日三食のうちの一食を抜くだけなんですけど、、、健康のために普段から二食だけにしている人にとってはなんでもないことなんでしょうが、この大喰らいの私には結構きついんですよ。なので、DBPの帰り時刻(今は四時)近くになると、正直腹が減って喉が乾いて堪らないのです。なので家までの30分ほどですら我慢できずについつい帰り道途中のMcDonaldとかに立ち寄っちゃうんですよね。

で、注文はいつもマック・デラックスのラージ、これって結構ボリュームがあって即効で腹いっぱいになるし、これで税込み12.9リンギ(約340円)は安いものです。しかし、私ってまったくの似非ムスリムですよね。DBPではファースティング(断食)だなんて、周りにはカッコいいこと言っちゃって、帰る途中にこれですもんね。本物のムスリムは、まだまだ日没まで飲食できないと言うのに、この似非ムスリムの我慢のなさは一体何なの?って、自分を自分で罵ってますよ。(笑)



さて、今日は例年恒例のIklan Rayaを紹介したいと思いますが、はっきり言って今年は不作だと思います。Iklanとは、まぁ、広告・宣伝の類なのですが、ここマレーシアでは、それぞれのナショナルイベントに合わせて、各企業がこぞってスピリチュアルなショートムービーを作成し、テレビなどで放映するのです。

私のような古い人間はそれで単純にお涙頂戴なんてこともあって、実は私はそれを毎年楽しみにしているのですが今年の出来はいまいちのような気がします。

然は然り乍ら、私のようなマレー語学習者への参考と私自身のマレー語学習も兼ねて、今年は1本だけ紹介してみます。



Diary Ramadan Opah(おばあちゃんのラマダン日記)と題するショートムービーです。



いかがでしたか?と言っても、画面上のサブタイトルが小さすぎて良く読めなかった方が多くいらっしゃったのではないかと思います。これはSUSU SOYA(豆乳)会社の製作による作品ですが、私はこれを今年のベストとしました。

ハリラヤのバリ・カンポンで、老母が独りで暮らす田舎の実家に帰省した子供家族の物語です。以下、ムービーのサブタイトル(マレー語+英語)を書き起こしてみましたので、マレー語学習者の方は良ければどうぞ参考になさって下さい。

Diari Ramadan Opah(おばあちゃんのラマダン日記)

Diari ini adalah kepunyaan Mak Senah !(This Diary is owned by Mak Senah !) この日記はMak Senahのもの←表紙の裏書

Along belikan mak mesin basuh yang canggih. (Along bought me a hghi-tech washing machine.)
Alongがハイテクの洗濯機を買ってくれた。(注:Alongとは長男の通称)

Along cakap mesin basuh ini tekan-tekan sahaja. (Along said that it only takes a few clicks to operate this washing machine.)
Alongは、"この洗濯機は簡単だよ、ポンポンとボタンを押すだけなんだよ" (注:tekanとはpush/pressの意→tekan-tekan=a few cliksとなる)

dan boleh basuh kain ! (and it washes all the clothes !)  
"それだけで衣服を全部洗ってくれるんだよ"って言ったけど。。。

Wah, memang selonok lah mak ! (I'm so excited !)  
凄いって私(Mak)は興奮したよ、、

Banyak kain cadar, langsir, semua nak basuh nih ! (Many bed sheets and curtains need to be washed !)  
ベッドシーツやカーテンなどいっぱい洗わなきゃいけないからね、、、

Tapi macam mana nak guna benda nih ? (But how do I use this washing machine ?)
でもこの洗濯機って、どうやって使うの ?

Along tak ajar pun mak ! (Along didn't teach me how to use it !)
Alongは使い方を教えてくれなかったよ !

Hmm うーん

Terpaksalah mak basuh kain cadar semua pakai tangan, (So I had to wash these dirty bed sheets by hands.)
だからやっぱりこの汚れたベッドシーツは手で洗わなきゃいけなかったんだよ。(注: pakaiとはこの場合useの意)

Petang ini mak lupa nak tutup periuk nasi. (I forget to turn off the rice cooker this evening.)
今日の夕方、炊飯釜の火を止めるの忘れてしまって、、

Habis hangit nasi mak. (The rice was burnt.)
ご飯が完全に焦げ付いてしまったんだよ。(注: この場合のhabisはexhaustedの意)

Tapi esoknya mak call Angah. (I called Angah the next day.)
次の日、Angah(次男の通称)に電話したら、、

Dia datang bawak periuk elektrik nasi baru untuk mak. (He dropped by and bought me a new electric rice cooker.)
彼は新しい電気炊飯器を買って持って来てくれた。 (注: 英語サブタイトル誤り。正しくはHe came to bring mak a new electric rice cookerであろう。)

Bangun sahur ini. (For today's sahoor.) 
今日のBangun sahurのために、、 (注: Bangun sahurとは断食が始まる夜明け前に食事を摂るために早起きすること、またはその食事のこと。sahurはアラビア語由来)

mak masak pakai periuk nasi baru lah ! (I will be cooking rice with the new electric rice cooker !)
これからは新しい電気炊飯器でご飯を炊くんだね。(注:このpakaiもuseの意)

Tak sabarnya ! (I can't wait !)
待ち遠しいなぁ。。

Tapi tiba-tiba sahaja. (Suddenly)
すると突然、、、

Elektrik tak ada lah pulak. (The electricity went off.)
また停電になっちゃった、、

Terpaksalah mak makan roti dan Seri Kaya. (I had to eat bread with Seri Kaya.)
たから、私(mak)はパンにSeri Kayaつけて食べなきゃいけなかったんだよ。。 (注: Seri Kayaとはココナツジャムのこと)

Tapi sedap jugak ! (But still it was delicious.)  
だけどそれでも十分美味しかったんだけどね。。

bismillahirrahmanirrahim
(注: これはアラビア語の"いただきます"のようなお祈り言葉)

Along dengan adik-beradik bagi mak TV baru. Besar ! (Along and siblings gave me a new big TV.)
Alongと兄弟たちは私に新しい大きなテレビをくれたけど、、

Katanya bole buat mak hilang rasa sunyi. (They said that it could help to ease the lonliness..)
そしてTVは私の寂しさを和らげてくれるよって言われたけど、、

Tapi (But)
しかし、、、

hidup mak memang dah lama sunyi. (My life is always felt lonely.)
私の暮らしはいつも寂しい。。

Tambah lagi selapas arwah ayah kamu semua dah tak ada. (Especially when your father passed away.).
特にあなたたちのお父さんが亡くなってから、、

Mujurlah, dah dekat raya ini. (Thankfully, Raya AidilfItri is near.)
でも有難いことに、、もうすぐハリラヤ、、

dapatlah kita berkumpul sau keluarga. (so we can get together again.)
だからまた家族がひとつになれる。。

Kita pun beraya sama-sama tahun ini. (and we can spend together for Raya-Aidilfitri.).
今年も家族みんなでハリラヤを過ごせる。。

Opah !
おばあちゃん !

Mak !
お母さん !

(以下、スポンサー企業製品の宣伝につき略)



いかがでしたか? でも、今回ムービーは、私のようなマレー語学習者以外の方にとってはあまり感動のムービーではなかったかも知れませんね。

早いもので今年のラマダンもあと半月ほどでハリラヤです。私の周囲のマレー友人たちも、みな今からバリ・カンポンをとても楽しみにしています。一方、私のDBPでの似非(えせ)断食はあと5回。私も早く断食月が明けないかな、とひそかに願っている今日この頃です。

ではまた。。