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政界疑獄雑感転じてナジブ逮捕のBREAKING NEWS

新政権発足後55日目となる昨日(7月2日)、ようやくマハティール内閣のフルメンバーが出揃いましたね。まだ空席のままだった残り13の大臣ポストと23の副大臣ポストがこれで埋まり、昨日(7月2日)王宮での宣誓式が行われました。

どこの国でも内閣の新編成は時の政権にとって最優先事項である筈なのですが、パカタン新政権はなんとそれに2か月近くも費やした。案の定、新野党となったUMNOなどからは通常はあり得ないことだとの非難が相次いでいましたし、同様の厳しい意見は国民のなかにも少なくなかったようです。

でもようやくこれで態勢が整った、、、と思ったら、昨日のDrマハティール発言によればあと数人の追加があるらしい。恐らく、新内閣の顔ぶれを見た政権内外の批判に応えてのことなのかも知れないが、Drマハティールの最近の発言には今まで以上にブラフが多い気がするので、これとてどうなるかは定かではない。

私も、今回報道発表された新内閣のメンバーリストを改めて見てみた。

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目立つところではやはりサイド・サディク(Syed Saddiq)青少年・スポーツ大臣だろう。現在25歳、今年12月にようやく26歳になる彼は、マレーシア政界史上最年少の大臣となった。

アジアナンバーワンのディべイターとも称されるサイド・サディク氏は、最近英国オックスフォード大学からの2度に渡る学術招へいを、それよりもマレーシアの民主主義の立て直しが優先だとして断ったことでも有名だ。(註:PRU14でジョホール州のムア選挙区から立候補し初当選した)

はっきり言って私はこの若者が好きだ。私は約2年前の2016年8月、ナジブ逮捕集会(デモ)に参加してこの若者に偶然遭遇した、と言っても彼と会話を交わしたわけでもなんでもないが、彼がどこかのメディアのインタビューを受けている直ぐ傍に私が偶然居合わせたのだ。

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↑2016年8月、KLで行われた"TANGKAP MO1"集会。TANGKAPはマレー語で逮捕、MO1はマレーシアオフィシャルワン=ナジブの意。ナジブ逮捕集会でインタビューを受けるサイド・サディク氏↓

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私はその逮捕集会参加の随分前に、雑誌かなにかでこの青年のことを知ったのだが、彼の主義主張は理路整然としていて大変分かり易い上に正義感が半端ではないのだ。私は俄かに彼のファンになった。

そんな彼が最年少大臣となった。サディク青年、頑張れ!とエールを送りたいが、どこにも反対意見はあるものだ。新内閣のフルメンバーを報じる記事の読者コメント欄には、こんな若造に何ができるのだ、、、、などのネガティブな意見も少なくない。

今回新たに起用されたメンバーの中には、彼の他にも、英才と評される若い女性大臣も居る。もちろん政治家としての経験も実績もまったくない人たちだが、これまでのナジブ政権によって汚れ果てた古い組織の再生のためには、必要なことであろうと、私も思う。

しかしこのような人材配置にしても、Drマハティールの老練な知識経験を感じて唸ってしまう。マハティール首相の言うように国の立て直しが最優先だ。ハラパン連合政権を構成する個々の政党ファーストの世界ではないのだ、と断じるDrMが首相で本当に良かった、マレーシア国民でもないひねくれ団塊だがつくづくそう思う。



しかし、それにひきかえUMNOはどうしたと言うのだろう。

先週土曜日(6月30日)に行われた党の総裁選挙であのザヒド(Zahid Hamidi)が選ばれたのだ。金権&汚職体質の改善が急務の筈のUMNOの新総裁とその執行部のメンバーは、なんと言うことか、以前とほとんど変わらない、金塗れ疑惑たっぷりの顔ぶれが壇上に並んだ。

そうか、UMNOと言うこの国最大の政党は、組織が大きい故に、あれだけの屈辱的な選挙敗北を経験しても一気には改善できないのかも知れない。もちろん、今回選挙でもそのことを訴えた候補者も居たようだが、多勢に無勢だったようだ。

しかし、ザヒドの総裁選勝利の笑顔がその翌々日(7月2日)には引き攣ったかに見えた。なんと、1MDBスキャンダルを捜査中のマレーシア汚職防止委員会(MACC/SPRM)からの呼び出しを受けたのだ。関係筋の情報を総合すると、ザヒドが以前、サウジのドナーと面会したと言っていたことへの事情聴取とザヒド自身が設立した基金の使途に関する疑惑追及らしい。

MACCで計8、9時間もの事情聴取終了後、面会したサウジのドナーは誰だったのかとのメディアの質問に答え、キミたち(報道陣)には答えられない、と言い放ったそうだ。そして今日(7月3日)も2日連続の事情聴取を受ける。

今日のMACCによる事情聴取にはナジブの義理の息子のリザ・アジズ(Riza Aziz)も加わるとのことだ。

MACCによる事情日聴取がどの範囲まで拡大していくかは見ものだが、一方、ナジブ本人は相変わらずの言いたい放題を続けている。

昨日も、マレーシア・キニとの特別インタビューで、彼の個人口座に入金された26億リンギは間違いなくアラブの王族からの献金だったと繰り返し主張した。献金を受けた資金のほとんどはドナーに返金済みだ。このことは米国司法省も知っているし、証拠書面もあるなどと述べたと言う。

私は思った。いや私だけでなくこの国の多くの人たちも思ったに違いないのだが、こんなことは出鱈目に決まってる。だがしかし、連日のようにナジブへの特別インタビューと称し、ナジブの一方的な主張を垂れ流しているかのマレーシア・キニにも非難が出始めている。

曰く、なぜもっとハードな質問をしないのだ、ナジブが弁護士と打ち合わせしているような言い訳など、誰も聞きたくない。アラブのドナーの名前を明らかにしろとか、資金移動の証拠書面(銀行間取引記録)をだしてみろ、と何故言えないのか?

私が思うに、マレーシア・キニとしては、昨今、自己の立ち位置を見いだせないでいるのかも知れない。なぜなら昨今の主流メディアは以前のようではない。新政権によって報道の自由を担保された主流メディアは、スター紙やスターオンラインのように、独自の取材と視点による真っ当な記事を書き始めている。もはやマレーシア・キニだけが、隠された真実を報じるメディアではないのだ。

商業メディアとしては恐らくそんな焦りがあるのかも知れない。記事コメントの中には、(マレーシア・キニの)記事には失望した、購読を止める、などとの過激発言もある。メディアには事実をありのままに知らせるとのメディアの役割があるのだろうが、フェイクニュースを垂れ流し、結果としての人民裁判とかメディア裁判などを誘起してはならないのだ。



おっとここまで書いたところで、突然BREAKING NEWSが飛び込んで来た。なんと MACC arrests Najib at his residence (マレーシア汚職防止委員会、ナジブを自宅にて逮捕)のニュースだ。

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おぉ、驚いた、火曜日(今日)のナジブ逮捕の噂は本当だったんだ。しまった今度も空振りだろうとちょっと油断してた。

MACCのシュクリ委員長によると逮捕容疑はSRCインターナショナル事件関連の嫌疑。逮捕時間は午後3時、場所はタマン・デュタのナジブ自邸とのこと。逮捕後、ナジブはMACCの公用車でプトラジャヤのMACC本部に連行され、そのまま同本部の留置場に入ったとのことだ。

また1MDBタスクフォース(DrMの指名による1MDBスキャンダルの特別調査・調査チーム)によると、明日(7月4日)朝、クアラルンプール、モントキアラ近くにある下級裁判所(セッションズ裁判所)に起訴されると言う。



折しも、本日はナジブの義理の息子(米国在住で映画制作会社経営)、リザ・アジズへの事情聴取や前副首相でUMNOのザヒド新総裁への二度目の事情聴取なども行われた。

しかし奇しくもマレーシアスズメたちの予想は的中した。だが考えてみれば、このところのナジブの言いたい放題には一般の国民だけでなくDrMなど新政権中枢の要人の腹も据えかねたのかも知れない。とすればナジブは天に向かって唾を吐いたことになる。

前述の1MDBタスクフォースのメンバーが言うには、最終的なナジブの罪状は10を超えるとのこと。今後の裁判の行方が見ものだ。

ところで、UMNOにはナジブ逮捕のニュースが余程ショッキングに伝わったらしい。早速、MACCに対する不当逮捕抗議集会が企画され、党員のみならず一般の国民に対しても不当逮捕抗議集会への参加を呼び掛けているそうだ。

ふーむ、やはりUMNOと言う政党やその党員のほとんどは、未だナジブによる公金横領や私的流用は嘘だと思っているらしい。こりゃUMNOは当分救われないなと思ってしまう。

と言うことで、今日は、マレーシア政界疑獄の直近の雑感について綴っていたところ、途中で、ナジブ逮捕のBREAKING NEWSが飛び込んで来たものだから、慌ててあちこちのニュースをチェックしその概要と私見を書いてみた次第。。

ではまた。。




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t-ikesan

・雪国山形から南国マレーシアへ
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