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いよいよクライマックスシリーズ突入か?

すみません、今、サザンラオスのバイク旅を書きかけ中ですが、またまたここでひとつ毛色の違う記事を入れちゃいます。


いよいよクライマックスシリーズ突入か?

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と言っても、この「クライマックスシリーズ」は日本プロ野球のクライマックスシリーズのことではない。本ブログの「マレーシア政界疑獄シリーズ」のことである。実はこのシリーズ、2015年7月から書き始めて今回で42稿目にもなり、なかなか好評?と自分勝手に思い込み、自己満足の世界に浸っている。

最近、関係の記事ネタが矢継ぎ早に出てきたものだから書きたくて書きたくてうずうずしていたのだけど、先週、突然、アンチフェイクニュース(AFN)法が成立したりしたものだから、良き友人たちのアドバイスもあって少し控えていたのだ。

だがしかし、我がひねくれ団塊の興味の虫はやっぱりどうにも抑えきれない。したがって、当局のAFN法に引っかからないように注意しながらやんわりと書いてみたいと思う。

最近、日本メディアでも、マレーシアのこの選挙(PRU14=第14回総選挙)関連のニュースが盛んに報道されているようなので、あるいは皆さんもご存知なのかも知れないが、マレーシア下院議会は、先週土曜日(4月7日)に解散し事実上の選挙戦に突入した。

"事実上"とは、まだ選挙日が発表されていない(4月9日現在)と言う意味なのだが、海外在住有権者など、選挙日(投票日)を早く決めてもらわないと困る人たちも多い中で、当局(選挙管理委員会)はなかなか焦らすのが巧みなようだ。いや、穿った見方をすれば、これもひとつの与党サイドの選挙戦術なのかも知れない。

事実上の選挙戦に突入したと言っても、かなり以前から丁々発止のせめぎあいは続いていたので、その度合いがより激しくなっただけなのかも知れないが、ただ最近では与党連合(UMNO、BN)によるこれでもかとのダーティな野党潰しが目に余り、私のような有権者でもない第三者も言いようのない義憤に駆られる毎日で、まさに、野党連合(PH)リーダーのマハティール元首相が予言したとおりの「史上最悪のダーティな選挙」の様相だ。


今次選挙でマレーツナミ(Malay Tsunami)は起こり得るのか?

さて、今次選挙でマレーツナミは起こりうるのだろうか。与党陣営のアナリストや与党統制下の主流メディアによると与党の勝利は揺るぎなく、ナジブ首相もつい先日の記者発表でマレーツナミは起こり得ないとの見方を示していた。なるほど、最近のニュース記事を見聞きすると、野党陣営にとってはかなり厳しい状況のようだ。

直近のニュース記事の一例を上げれば、、

3月29日: 選挙区の区割り改定法成立

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選挙区の区割り改定は、本来1票の格差是正などを目的に行われるものだが、今次改定は、公正かつ民主的な選挙の実施を求めて長年活動中のBERSIHなどのグループや野党サイドのアナリストたちによれば、格差是正どころか不公正が増大し、以前にも増して野党には厳しい区割りになっているのだそうだ。


4月3日: アンチフェイクニュース法成立

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下院解散直前の数日間で強行採決されたこの法律は、反政府批判を封じるための恣意的な法律との非難が相次いでおり、既に国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルも抗議声明を発表していると言われている。


4月5日: ROSによるBERSATUの一時(30日間)活動停止命令

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ROSとはRegistry of Society Malaysiaの略で、政党を含む民間団体などの非政府組織の登録・認証を統括するマレーシア内務省傘下の政府機関のことである。このROSがマハティール元首相が議長を務めるBERSATU(Parti Pribumi Bersatu Malaysia=マレーシア統一プリブミ党)に対し、昨年7月の党登録時に提出した書類に不備があるとして、突然書類の再提出を指示、それまで30日間の一時活動停止を命じた。また、もしROSが指示した30日以内に所定の書類を提出しなければ同党は永久に登録されない(解党される)と言い渡した。

これに関連して、マレーシア選挙管理委員会(EC)は野党連合(HP)に対し、マハティール元首相の顔写真をポスターに使用することや政党旗などを使用することなどを禁止した。


4月8日: TMJによる"マハティールを信用するな"の呼びかけ

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TMJとはTunku Mahkota of Johorの略でジョホールバル州の皇太子のことである。皇太子による、マハティール元首相を信用するな、との呼びかけは、前夜(4月7日夜)にジョホールバル州で行われた野党連合(PH)の政治集会に参加した多くのジョホール州民に向け自身のブログで発したもの。

政治家ではなく、ジョホールバル州の王家の一員としての自身の私的な見解と断った上で、今次総選挙に関する皇太子の本心を、英文とマレー文で縷々述べているものだ。ところがそれは、政権を変えてはならないと断じる内容で、明らかにナジブ首相や現政権寄りの発言だ。これはマハティール陣営にとってはかなりの痛手となるだろうと誰しもが感じたに違いない。私も一読して即座にそう感じた。

なぜなら、特に王家に対する忠誠度や親しみが他の州に比して濃いと言われるジョホール州の皇太子自身の言葉であり、州民の多くがこれに従うものと思われたからだ。


以上の他、BR1M(Bantuan Rakayt 1 Malaysia=ワンマレーシア民衆支援プログラム)による低所得層に対する現金給付やその倍額支給公約、全公務員に対する臨時ボーナスの支給公約、それに退職公務員への年金支給率のアップ公約などなど、あからさまな票買い作戦を、人目も憚らずに堂々と行っているさまがニュース記事で次々と明らかになっている。

なるほどこれでは、今次選挙においても野党の勝利は到底覚束ない、勝ち目はないと見られて当然だ。そう思っていた。

だがしかし、関係する内外のオンラインニュースの隅々までを、連日、昼夜を分かたず読み漁り、特に、マハティール元首相の動静をつぶさに追いかけていると、なにかこの国で起きつつある大きなうねりのような変化を私自身も感じるのだ。それはつい数週間ほど前にはまったく感じなかったことであるのたが、ひょっとして、これがマレーツナミの予兆なのかも知れない。


首相現役時代を超えた?異常なほどのマハティール人気

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全国津々浦々、マハティール氏の向かうところの演説会場は連日連夜の大盛況らしいのだ。氏の演説の様子を報じるオンラインメディア記事やユーチューブビデオ、インスタグラムやFB、ツイッターなどのSNSには夥しい数のコメントが溢れているが、そのほとんどは氏をこの国の救世主と慕うポジティブなものばかりだ。稀にネガティブなものがあったとしても、例えば、氏の過去の過ちに対しては、他の読者が論拠をもって反駁し、そして弁護している。

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齢92歳、この7月には満93歳になろうかと言うマハティール元首相だが、身の危険を顧みず、保身に走らず、この国の再生にまさに残された命を投げうつかのような鬼気迫る氏の言動は、氏の22年間にも及ぶ首相経験に基づく老獪さも相俟って、対する相手が相手だけに、この国の善良なる国民をして、マハティール氏しかいない、そして今しかないのだと感じさせているに違いない。

ROSによるBERSATUの一時活動停止命令に対しても、少しも怯むことなく堂々と法律論にて応じると宣言し、平然と政治活動を続けているが、対する政権側にとってみれば、これほど嫌な相手はいないであろう。だが政権側が氏を逮捕・拘束するなど強権をもってねじ伏せようとすれば、既に過半を越える国民がマハティール擁護の立場であり、恐らくそれは逆効果の結果を生むだろうとも言われている。

それは、政府系調査機関による直近(3月23-25日)の調査結果をみても明らかだ。首相に相応しい人物は誰かとの問いに、61%の国民がマハティール氏と回答したのだそうだ。昨年末の結果とは大違いだが、それほどの大きなうねりが生じていると言うことなのであろう。

だから、TMJによる"マハティールを信用するな"の呼びかけがあったとしても、当初の大方の見方に反して、氏の人気は衰えるどころか逆に急騰しているのだ。野党側にしてみれば、意外なところからの援護射撃があったようなものだと思えば良いのかも知れない。

いずれにしても、マハティール氏は凄いの一言に尽きる。未だに鋭い舌鋒とウィットに富み、長文の演説原稿も空でぶち上げるほどのたまげた記憶力だ。92歳にしてなぜこれほどまでにと不思議でならないが、できることならあやかりたいものだと心底思う。


クライマックスシリーズで見えてくるもの


今、日付が変わったが、今日は4月10日、ひょっとするとマレーシア選挙管理委員会(EC)による選挙日の公示があるかも知れない。そうなるといよいよ本物のクライマックスシリーズの始まりだ。投票日は今月末か5月4、5日頃かと噂されているが、それまでの間、これまで以上のあの手この手の選挙戦術がお目見えするのであろう。

マハティール氏によると、しかしそれらはすべてお見通しで既にプランBとかプランCなどの対策案が準備されているのだと言う。野党連合(PH)にとってはなんとも心強く、まさに余人をもって代え難いスーパーヒーローのような存在なのだろうと思う。

昨晩もマレーの友人たちと今次選挙について話した。1MDBや各種ファンドなどに対するおおっぴらな疑惑ばなしはさすがにご法度だが、最近のマレーシア経済と言うことになると皆驚くほど饒舌(ぎょうぜつ)になる。やはり、最近の目に見える物価や生活費の高騰などはこの国では中所得層に分類されるであろう彼らにとっても大変な関心事だ。

皆一様にGST(物品サービス税=消費税)の廃止を願っている。我々日本人や欧米人などから見れば、GSTの6%などまだまだちょろいものだと思ってしまうが、どうもそうではないらしい。最近の物価や生活費の高騰、さらには全体的なマレーシア経済の低迷は、GSTが元凶と決めつけている節がある。私などは、すべてがそうではないだろうとも思うのだが、現政権にとってみればいかにもタイミングが悪い。なにもかもがGSTのせいと決めつけていて、しかもGSTで強制的に集められた国民の税金が、政権トップの保身のためにいいように使われていると感じ始めている。

もちろんGSTは国にとっては必要な歳入源には違いない。だがしかし、と彼らは言う。何も今でなくても良いだろう。それにその使い道が極めて問題だ、、とここまで議論してくると、やはり政権を交代するしか手はないと皆が気付いてしまうのだ。

今次選挙でマレーツナミが起こるとすれば、恐らくそれは政権トップの気付かぬうちに中・低所得層に蔓延した経済の低迷感と生活困窮感が主因であって、残念ながら、政権トップの巨額汚職スキャンダルなどに対するマレー人の正義感の勃興によるものではないのかも知れない。

さはさりながら、依然として海外メディアや関係国当局の目は非常に厳しい。しばらく音沙汰なしのUSDOJ(米国司法省)やWSJ(ウォールストリートジャーナル)などによる決定的な爆弾発言を期待している向きも少なくないと見る。

昨夜、一人の親しいマレー友人が、こう断言した、「もちろんマハティールだ」「マハティールが勝たなければマレーシアの将来はない」と。しかしもちろん選挙は水ものだ、何が起きるかは誰にも分からない。なので今後毎日目が離せない。私も眠れぬ日々が続きそうだ。



ではまた。。


追記(2018.4.10 20:00):

本日、マレーシア選挙管理委員会から、第14回総選挙(PRU14)の投票日は5月9日(水)、選挙運動のキャンペーン期間は4月28日の候補者名簿の公示から投票日前日の5月8日までの11日間との発表がありましたが、案の定、日曜・休日ではなくて平日を指定してきましたね。

投票日が平日となると、普通に考えれば投票率が上がるわけはなく、これも与党陣営の思惑どおりなのでしょう。
与党陣営の選挙アナリストたちは、以前から投票率が低迷すれば、無党派層などの浮動票が野党に流れないため与党有利と分析していたようですし、FBやツイッターなどのSNS上には#UNDIROSAKなどと称する投票棄権運動が一時期盛り上がっていましたが、あれなど与党陣営の(サイバートルーパーによる)画策ではないかと疑う人も居ましたよね。

しかし、発表記事の読者コメント欄にはすぐさま平日を投票日に決めた選挙管理委員会即ち政権批判のコメントが溢れていましたから、逆に有権者の投票意識が高まるかも知れないし、これもどうなるか分かりませんよね。



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t-ikesan

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