直近のマレーシア政界疑獄シリーズは昨年の12月18日でしたから、あれからもう2か月が経過しましたね。

もちろんこの間も私は、毎日欠かさずメディアチェックをしているつもりなのですが、主流メディアはうんざりする程のナジブよいしょの記事だらけでとても読む気にはならないし、反主流メディアにしてもなにかつまらない記事ばかりなので、ブログに書きたいとの食指がまったく動きませんでした。

ところで、このところのマレーシア政界に対する巷の関心は、もちろんPILIHAN RAYA、マレー語で言う総選挙、GE-14です。PILIHAN RAYAがいつになるのか、メディアなどにはちょっと前まで、この春3月などと書いていたものもありましたが、流石に現在では具体的な期日を示唆する記事は見当たりません。

ナジブ首相本人は、この件に関し二転三転するような発言を繰り返しているようで何が本当やら見当もつきませんが、巷では早期の解散総選挙は避けられないとの見方が一般的であり、その理由は前回記事に書いたとおりです。

しかし、このPILIHAN RAYAに関する件は、私の周囲の在住日本人の間ではほとんど話題にも上らないし、皆、全くと言っていいほど無関心のようですが、マレー人を含むマレーシア人たちにこの話題を振り向けると、みなさん顔つきが一変する程真剣になります。

辺りを窺うようにして小声で話す彼らのほとんどはマレー人、しかも政府系企業の会社員や堅物の政府職員でさえ一様にアンチナジブなことには驚きを禁じえません。これはきっと私が話す相手の方たちは、このKLと言う、情報の行き届いた都会に暮らし、教育も十分に受け、ことの善悪を十分に弁えている方たちだからかとは思いますが、それにしてもと思います、なぜ、主流派メディアの論調とは180度違うのだろうと。(いやその理由は言わずもがなですけどね)

そんな彼らの、PILIHAN RAYAに関する大方の見方は今年の9月頃というものですが、果たしてこの見方が正しいのかどうか、私にはまったく見当もつかずにいたところ、先週、とある記事を目にしてハタと気づきました。

それは今年のBR1Mの支給月が2月、6月、8月の3回に決まった、と言う小さなニュース記事です。なるほど、そうか、8月までに現金ばら撒き作戦を終了し、その直後の9月にPILIHAN RAYAをやる魂胆か。。なーるほど。。

ところで、BR1Mってご存知ですか?Bantuan Rakyat 1 Malaysia、即ち所得の低い国民に現金を支給するという政府の低所得層救済策です。

これは、ナジブ首相が前回総選挙前の2012年から導入した施策で、一定所得に満たない所帯(または個人)に直接現金を支給するという、穿った見方をすれば税金を湯水のように使った人気取りのばら撒きじゃないのか、票買いじゃないのかと思いたくもなる施策です。

当初最高額500リンギで開始されたBR1Mは年々その額が上がり、今年は最高1200リンギ、所得に応じた区分別に支給額と支給期日が決まります。ちなみに最高額1200リンギの支給対象となるのは所帯収入が月に3000リンギ以下の所帯で、今年は2、6、8月にそれぞれ400リンギが支給されると言うことです。

このBR1MIに対し、Dr M(マハティール元首相)は、ナジブ首相や与党政治家の匙加減ひとつで支給/不支給がきまり、与党政治家のお陰でお金がもらえると国民に思わせるような施策は良くない、まして選挙直前の現金ばら撒きは即ち票買いだ、違法な犯罪に当たるなどとして、これに当初から一貫して厳しく異を唱えていたのです。

ところがこれは先月(2017年1月)のことですが、このBR1Mの国民(低所得層)に対する効果は絶大とする調査会社の調査結果などを受ける形で、Dr Mが次期選挙で野党が政権をとっても、必要ならこのBR1Mは継続する(正確にはこの種の低所得層救済施策が必要なら継続する)と少々論調を変えたことに対し、それ見ろと、まるで鬼の首を獲ったかのようなナジブ首相の高笑いの記事が目に止まりました。

↓これがその記事(抜粋)です。



Najib: Dr Mahathir is a 'U-turn champion'
ナジブ首相:Dr.マハティールはUターンのチャンピオンだ

The Star
Sunday, 15 January 2017

najibumno.jpg

PEKAN: Prime Minister Datuk Seri Najib Tun Razak (pic) has called Tun Dr Mahathir Mohamad a "U-turn champion" for his changed stance on the 1Malaysia People's Aid (BR1M).
ぺカン発:ナジブ首相(写真)は、ワン・マレーシア国民援助(BR1M)に対するDr.Mのスタンスの変化について、Dr.MはUターンのチャンピオンだと述べた。

Najib said the former premier had stated BR1M was bribery and wrong in the eyes of the law on Dec 26 last year.
"Now three weeks later, he has changed his mind and has performed a U-turn. Looking at his recent actions, Dr Mahathir is doing a lot of U-turns.

ナジブ首相は、元首相(Dr.M)は昨年12月26日、BR1Mは賄賂であり法律的にみるとそれは間違いだと言った。(ところがその)3週間後、彼は心変わりしUターンした。最近の行動を見ると、Dr.Mは多くのUターンをやっている、と述べた。

"He's a U-turn champion. He is prone to actions that contradict his previous stands," Najib told reporters after presenting awards to excellent students and teachers at the UPSR and PT3 levels here Sunday.
ナジブ首相は日曜日、UPSR(Ujian Pencapaian Sekolah Rendah=全国小学生共通学力テスト)とPT3(Pentaksiran Tingkatan Tiga=全国学校別評価テスト)の優秀生徒表彰式の後、記者団に、Dr.MはUターンのチャンピオンであり、自身の過去のスタンスと矛盾する言動を行う癖(へき)があると語った。

On Saturday, Dr Mahathir, who is chairman of Parti Pribumi Bersatu Malaysia (PPBM), said BR1M would be maintained if his party wins the next general election.
(その前日の)土曜日、Parti Pribumi Bersatu Malaysia(PPBM)議長のDr.Mは、次の総選挙でわが党(PPBM)が勝利すれば、BR1Mは維持されると述べていた。

According to him, BR1M would be maintained if it was found to be essential, but would have to be made into a statutory aid determined by law and the budget.
Dr.Mによれば、BR1Mは、それが必要と判断されればそれを維持するが、その場合は法と予算によって裏打ちされる法定の扶助でなければならないのだ、と言う。

Najib said the Government did not regard BR1M as bribery as similar aids were presented by the governments of Penang and Selangor.
ナジブ首相はペナン州とスランゴール州政府も(BR1Mと)同様の扶助を(独自に)行っており、(国の)政府はBR1Mを賄賂とみなしてはいない、と述べた。

・・・・・・(以下略)



上記は、Dr.Mが野党側のBR1Mへの対応方針をやや変更したことに対し、一貫性がなくいつも土壇場でUターンするチャンピオンなのだと、ナジブ首相が自身のブログでDr.Mを痛烈に批判している、とのThe Starの記事です。

The Star同様に他の主流メディアの関連記事も、Dr.Mのこれまでの主張や今般の具体策にはほとんど触れず、ただ首相のブログでの主張を口移し的に述べただけ。しかしこれでは、これまでの経緯や内容を知らない読者をして、ナジブ首相の主張がまるで正論だと思わせてしまうじゃないですか。

Dr.Mのもともとの主張は、低所得層への救済策としての現金支給を一切否定するものではなく、その方法や支給要領(当初は信じられないことだが、与党政治家が直接支給対象者に配っていたのだそう)を誤れば、それは賄賂や票買いに当たるとして厳しく異を唱えて来たのです。

ところでこの低所得層に対する現金支給ですが、わが日本でもありますよね。確か「年金生活者等支援臨時福祉給付金」として、1,100万人(平成26年度)を超える一定基準以下の低所得高齢者に一律3万円の現金を自治体経由で支給するという施策が。。このことを痛烈に批判する一部政党や政治家もいるようですが、ま、その件は別にしても、どの国にも普通にある福祉施策かと思います。

しかし、ここマレーシアの現金支給施策がわが日本などと決定的に異なっているのは、先ずその支給対象数の割合の異常な多さにあると思われます。ナジブ首相の説明によると、現在約800万件の支給申請が行われ、そのうちの約500万件に対して既に支給が承認されているのだそうです。

でもこれってちょっと不思議ですね、マレーシア政府の統計資料(Census2010)によれば、2010年時点でのマレーシアの総所帯数は635万所帯。2017年の現在は、統計資料に基づく3.2%の所帯増加年率から推定するに約800万所帯程度のはずなのに、申請件数が約800万ということは、この数字は所帯数である筈がない。

しかし、もしこの数字が所帯数だとすると、国のほぼ全所帯が支給申請してその6割強が既に認められたと言うことになる??そんなばかな!いやいや、きっとこれは私の統計データの読み違いか計算間違いなのでしょうね。6割強の所帯に対して、国家予算の中から現金を支給するなんてあり得ない。

でもこの不思議な数字に対し、多くの方たちが同様の疑問を感じていることは、記事に対する多くの読者コメントでも明らかなのだが、これまた不思議なことに納得できる説明はどこを探しても見当たらない。おそらく所帯の申請件数のみではなく、個人の申請件数も含めた数字なのだろうとは思うが、いずれにしても相当高い支給割合の数字には違いない。

わが日本だって人口(注:我が国の現金支給対象は所帯ではなく個人)の10%程度でしょう。福祉施策だとすればせいぜいその程度ですよね。それを6割も7割も現金支給する。ましてや国家経済が逼迫していると言われているマレーシアで、もしこれが事実とすれば、まったく説明がつかない、一体何のための現金支給なのかと言うことになる。いや、選挙の票買いのための現金バラマキかと言われても仕方がない。

さらにこの国では、その手続きが不明瞭。いやこれは私が知る由もありませんし、真偽のほどは分かりませんが、ナジブ首相以下の有力与党政治家の匙加減一つで決まるなどと噂されるようなら、これはもう立派な贈収賄の犯罪ですよね。

そして極めつけはその支給の時期です。2017年度の支給は、今月と6月、そして8月だそうです。これって、その支給直後に国政選挙などあるとすれば、誰が何と言おうがこれはもう間違いなく票買いと言う犯罪ですよ。

しかしナジブ首相は、さらに1か月後の自身のブログで、このBR1Mを野党が盛んに批判していることに関し、国家経済は逼迫していない、国家経済の懐疑的な見方は間違った見方だ、その証拠に、低所得層への現金支給額は毎年増額できているじゃないか、とする反論を述べている。

関連記事↓



PM: Country going bankrupt? But BR1M increases yearly
国が破綻するって?(そんなことはない)BR1Mは年々増額できているじゃないか。

malaysiakini
Published 16 Feb 2017, 7:49 pm Updated 16 Feb 2017, 8:02 pm

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The consistent increase in the quantum for Bantuan Rakyat 1Malaysia (BR1M) cash handouts invalidates opposition claims that the country was going bankrupt, said Prime Minister Najib Abdul Razak.
Bantuan Rakyat 1Malaysia(BR1M)の現金支給額の一貫した増額は、これでは国が破産してしまうとした野党の主張を無効にするものだ。

"Stop saying that the country will go bankrupt every year when every year the amount for BR1M is increased to help the needy," wrote Najib on his blog today.
貧困層を支援するためのBR1Mの現金支給額が年々増加している現状にあって、野党は毎年毎年、これでは国が破産すると主張しているが、(国は実際に破産していないのだから)そんなことを言ってはいけない、とナジブ首相は自身の今日のブログに書いている。

BR1M cash handouts for households with an income of RM3,000 and below began in 2012 at RM500 per household.
月々の収入がRM3,000以下の世帯へのBR1M現金給付は、2012年に1世帯あたりRM500で始まった。

Since then, there has been incremental increases. As of last year, the payment increased to RM1,200 per household.
それ以来年々漸増し、 昨年時点で、支給額は1世帯につき1,200リンギットに達している。

Najib said BR1M payments for this year will commence on Feb 18 and 5.15 million out of 8.27 million applications for the funds have been approved.
ナジブ首相は、今年のBR1Mの支給は2月18日に開始されるが、827万の申請件数のうちの515万件が既に承認された、と述べている。

He said the remaining applications were still being processed and there will be further announcements in March.
ナジブ首相は、残りの申請は現在まだ審査中であり、3月中に新たな発表を行う予定だとしている。


Healthy growth figures
健全な(国家経済の)成長の数字

The prime minister urged the opposition to be more sensitive when criticising BR1M as there were people who needed the money to purchase necessities.
首相は、BR1Mを批判する野党に対し、(生活)必需品を購入するためにお金を必要としている(貧しい)人々がいるのだ、と言うことにもっと敏感になるべきだ、と促した。

In a separate blog post, Najib said gross domestic product (GDP) data produced by Bank Negara had also proven skeptics wrong about the economy.
ナジブ首相はまた、別のブログ記事で、マレーシア中央銀行が発表したGDP(国内総生産)の伸び率データは、景気の懐疑的な見方は間違っていることを証明していると書いている。

According to the central bank, fourth quarter GDP growth was 4.5 percent, while growth for 2016 was 4.2 percent.
中央銀行によると、第4四半期のGDP成長率は4.5%であったが、2016年の成長率は4.2%だった

"Praise be to God, our planning and management of the economy, at a time when the country is facing global challenges, have yielded results.
神をたたえよ!国がグローバルな課題に直面している時、経済に対する我々(現政権)の計画と管理が(良好な)結果をもたらしているのだ。

"We will continue with our work to ensure the economy remains healthy and continues to grow," he said.
我々(現政府)は、経済の健全性を確保し、成長を続けるための努力を続けていく、とナジブ首相は言っている。



首相は↑このように述べているそうですが、いやいや、しかしですよ・・

一向に回復の兆しが見えない歴史的なリンギット安、そのリンギットを必死に買い支えている中央銀行の外貨準備高の急激な減少、外国投資の大幅逃避によるメガ国家プロジェクトの進捗の停滞などなど、内外の経済専門家の中にはマレーシアの国家経済について懐疑的な見方をする方たちが少なくない中で、経済の健全性は確保できている、経済に対する懐疑的な見方は誤りだ、それはGDPの成長率を見れば分かる、などなど、ナジブ首相が述べていることは本当に、ホントですかね?

どうも私には、国家経済が懐疑的(懐疑的どころか逼迫しているとみる専門家も少なくない)な現状で、巨額の予算を消費する現行のBR1Mは経済を疲弊させいずれは国家を破綻に追い込む、と言うDr.Mや野党側の主張の方が正論のような気がするのです。もちろん確たる根拠はありませんが・・・・

振り返ってみれば、2020年の先進国入りを目標とするマレーシア経済の牽引役となる筈だった、ナジブ首相肝いりの1MDBのまさかの巨額赤字が明るみとなり、しかもその赤字の元(取引記録)を辿ってみると、首相自身に1MDBを通じた巨額の公金横領(使い込み)疑惑が浮上し、内外メディアがこれをセンセーショナルに報じたのが2015年7月のこと。

爾来、一切の説明責任をも果たそうとせず、ただ”間違ったことはしていない”とか”公金を私的に使ったことはない”などとと自身のブログなどでひとり呟くのみ。また、この件に対して意見する閣僚や役人などを次から次に更迭したり、メディアを口封じのためにアクセスブロックしたり、発刊停止にしたり、民主主義不在で人権をも無視した権力の乱用は見るに堪えないほどだ。

そんなナジブ首相の説明や約束など誰が信ずるものかと私などは思うのだが、ところが現金の威力は凄まじい。

それは昨年のサラワク州選挙と二つの下院補欠選挙において大勝した与党連合(BN)の選挙結果が如実に物語る。いずれも過去最大とも噂されるあからさまな票買いによって与党の勢力をより盤石なものにした。

これに相当自信を得たであろうことは間違いないナジブ首相が、野党が一枚岩になる前の早期に国政選挙に打ってでることは早くから予想されていた。そうか、それが9月か。おそらく歴史的にみても過去最大となるあからさまな票買いと言う犯罪が、白昼堂々しかも国家予算を使って行われるのだ。

さらに、それに追い打ちをかけるように今新たな選挙区の区割り案が出ている。もちろん与党選挙をさらに有利にする区割りだ。ここマレーシアにおいては、一票の格差などなにも問題にはならない。人口の多いKLなどの都市部と人口の希薄な地方に対する議員定数の不公平な割り振りが、いとも簡単に決まってしまうのだ。これが前回2013年総選挙で、得票数では野党が勝利したが、議員数では与党が勝利した理由なのだ。

いずれにしても今現在の票読みは誰にもできないが、あからさまな票買いと有利な区割り、戦う前から野党は絶対不利だ、と誰しもが思う。日本のなんとか言うシンクタンクの調査員が、次期総選挙についての見通しをマレーシア各界にインタビューなどしてその結果を公表している。もちろん見通しは、”ナジブ体制は絶対に揺るがない”だ。

マレーシア国内の大方の見方も同様だ。主流メディアはもちろんのこと、反主流メディアでさえそうだ。私の周りのごく普通のマレーシア人たちも皆そう感じている。でも、そう感じてはいるが、かすかな望みは捨てていない。



以下は、そのかすかな望みを現実なものにしたい私のオリジナルのシナリオですが、笑止千万なことと思われても、一笑に付されてももちろん構いませんが、一応読むだけ読んでいただければと思います。

先日(2月24日)、とあるメディア(FMT)に小さな記事が載っていましたね。

私は目敏くそれを見つけましたが、ともすればスルーしてしまうほどの小さな記事、それはロサンゼルス地方裁判所での、ナジブ首相のStepson(妻の連れ子)のアジズ氏や若手マレーシア実業家で大富豪として有名なジョー・ロー氏等を相手とする米国内資産差し押さえに関する民事裁判に関することです。

昨年7月、米国司法省(USDOJ)がロサンゼルス地方裁判所に本件訴訟を提訴したことは、以前このブログでも詳しくお伝えしました。その後、マレーシア国内においても、USDOJの訴状に繰り返し記されているMO1なる人物がナジブ首相を指していることが誰の目にも明らかなため、学生運動家グループなどによる広範なナジブ追放街頭デモなどが起こったのですが、首相側はデモ企画者に対する強圧的な嫌がらせなどの他、一切の公的説明はなにもなし。またしてもダンマリを決め込んでいるのです。

他国、それも強大な米国の国家権力機関である司法省が、直接の名指しこそないものの、暗に事件の首謀者はナジブ首相だと訴状の中で強く示唆しているのです。

こんなこと、普通ではあり得ない。もし自国の首相が、他国から堂々犯罪人呼ばわりされたとしたら、そしてそれが謂れのないことだとしたら、それこそ国を挙げて戦うべきでしょう。ところが、この件にしても、例のWSJやサラワクリポートなどにしても、なぜ司法の場で白黒つけないのか、堂々と身の潔白を証明しないのかと、誰しもが疑問に思います。

そしてそれから約半年、その米国での裁判結果が今どうなっているのか、今後どうなるのかを皆、固唾を飲んで見守っているのですが、なぜかこのニュースはなかなか伝わって来ない。

そんな中、ようやく見つけました。

Jho Low set to lose New York hotel (ジョー・ロー氏、ニューヨークのホテルを失うか)と言う見出しのFMT(Free Malaysia Today)の記事です。(注:この記事はfinews.asiaと言うメディア記載の記事の引用のようです)

US court grants permission to sell off Park Lane Hotel aimed at removing Jho Low from its ownership and stabilising the financially troubled property, says report.
米国の裁判所は、ジョー・ロー氏の所有権を取り除き、財政的に問題のある資産を安定させることを目的に、パークレーンホテル(Park Lane Hotel)を売却する許可を与えている、と報告書は述べている。

Malaysia’s financier Low Taek Jho looks likely to lose his stake in a New York hotel which he is alleged to have bought using 1Malaysia Development Berhad (1MDB) funds.
マレーシアの金融家であるジョー・ロー氏は、1MDB(から盗用した)資金で買収したと疑われているニューヨークのホテルでの自己株式を失う可能性が高い。

US District Court Judge Dale Fischer has given the green light to a plan by the Department of Justice (DoJ) and New York developer Steven Witkoff to sell off the Park Lane Hotel, finews.asia reported.
米地方裁判所のデイル・フィッシャー判事は、司法省とニューヨークの(不動産)開発業者スティーブン・ウィトコフ氏のパークレーンホテル売却計画にグリーンランプを灯した(注:許可した)と finews.asiaは報じた。

Low, better known as Jho Low, has been fighting to prevent his stable of luxury assets from being seized by US officials, according to the report which quoted The Wall Street Journal (WSJ).
WSJは、ジョー・ロー氏は、米国司法省の役人によって差し押さえられようとしている自己の豪華資産を守るために戦い続けていると報じている。

以下略・・・・・


いかがですか、この記事はこれまでその進捗がほとんど見えていなかったロサンゼルス地方裁判所での1MDB関連訴訟に一条の光が射したような記事じゃありませんか?

米国司法省の財産差し押さえのための民事訴訟は、長大な巨悪犯罪との戦いのほんの序章にすぎません。司法省の捜査・調査結果の正当性が裁判で認められれば、次なる手立ては刑事訴訟です。

しかし、訴訟の相手が、外国の政府高官、しかも政治的・経済的にも強く関係する準同盟国マレーシアの首相ともなれば、米国といえども慎重にならざるを得ないのは当然のことです。でも強大な法治国家の米国の司法省やFBIなどの国家権力機関が最終的に目指しているのは、歴史的にみても類のない巨悪犯罪の首謀者とその一味の刑事訴追とみられています。

今のマレーシア国内においては、この巨悪犯罪の立件は既に遅かりしの気がしますが、ことが米国とくればナジブ首相とその仲間たちも安閑としてはいられないはずです。解散総選挙を急ぎ、あらゆる手立てを講じてナジブ帝国を揺るぎないものにすることこそ彼らの生き残りをかけた戦いなのです。

ありとあらゆるサーベイの結果が、そしてわが日本のシンクタンクの調査結果までがナジブ絶対有利の現状で、劇的なちゃぶ台返しを実現するのは、このUSDOJの訴訟結果しかないような気がします。

でもUSDOJの訴訟に一条の光が見えてきたというのに、例のWSJもサラワクリポートなどのアンチナジブのメディアも、今のところ不気味なほどのダンマリです。

でも私は、これは彼らの高度な戦術かも知れん、と期待を込めて思っています。あからさまな票買いのBR1Mの現金支給の真っ只中かその直後に、WSJやサラワクリポートなどからのUSDOJの勝訴結果が大々的に報じられれば、一気に形勢が変わるでしょう。いや変わる筈です。どこのどんな愚かな国民だって、自国の首相が外国のそれも信頼に足る米国から犯罪人扱いされるなんてとても耐えられるはずない。

形勢は土壇場で一気に逆転し、次期PILIHAN RAYAは野党連合の勝利に終わる、その後のことについては別問題、とりあえず巨悪の根源のナジブ首相とその仲間たちを断つことができれば、この国はまたもとのように健全な道を歩むことができるはず・・・・なんて夢を見ているのは私だけではないと思うのですが・・・・

最後にお断りをしておきますが、上記は関係メディアの関係記事に基づく、私のまったくの主観・独断です。結果がどうあれどこのどなたに対しても、責任を負うつもりは毛頭ありませんので悪しからずご了承下さい。

それではまた。。

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