思い付きと言うべきか、全くの偶然と言うべきか、はたまた私と言う人間の大雑把な性格の成せる業と言うべきか、特に熟慮したわけでもないのに、今回主題の列車旅、と言ってもホンの些細なミニ列車旅なのですが、先週とそして今週続けて出かけることになりました。

先週はひょんなことから最近評判のETSでイポーを往復する羽目に、そして今週は今日から3日間の予定で、予て憧れのジャングルトレインに乗ってきます。

ここにいたる経緯はごくごくシンプル。ETSは、実はクレジットカードの海外旅行傷害保険(利用付帯)をアクティベートするためのオンラインチケット購入が思い付きの始まり。購入したチケットを利用しない手はないといつもの、もったいない癖の所為で、カード保険をアクティベートするだけなら最短区間のチケット購入で良かったのに、ついでに実際にETSに乗ってやれみたいな一石二鳥を狙ったことによるもの。

そして今日からのジャングルトレインは、最近親しく付き合い始めたスイスの往年アドベンチャラーP氏(元バックパッカーだったらしい)に誘われてのこと。彼とは、実は以前から約束していることがあって、それはインドネシアのスマトラ島に小舟で渡り、島を原付バイクで巡ると言う旅の計画。

このアドベンチャラスな旅を、いよいよ来月(11月)実行しようかと言う段になって、その前の準備練習がてらにジャングルトレインにでも乗ってみないかとのお誘いがスイスから来た。(P氏夫妻の住まいはKLなのだがスイスとマレーシアを時々行き来している) 急なお誘いではあったのだが、チケット購入などすべての準備はP氏がやると言うし、来月のこともあるので即座に快諾した結果が今日からの列車旅。

と言うことで、今回から2回に分けてそんな列車旅を綴ります。本当は列車紀行とでも題して堂々と書いてみたいのですが、それにしては些細なミニ旅なのでささやかに行こうと思います。

さて、今回のその1は、KLからイポーまでのETSの列車旅です。

なぜイポーかと言うと、ひとつはこれも最近お付き合いを始めたイポー在住のN氏夫妻を訪ねたいこと、そして前回時間がなくてあまりゆっくりできなかったイポーの天然温泉にゆっくりと浸かりたいこと、この二つ。

ETSとはElectric Train Serviceの略ですが、最近車両もめっぽう綺麗になり、スピードも速くなって、マレーシアのビュレット・トレインと噂されているらしいのです。私はマレー鉄道と聞くと、あの澤木耕太郎氏の"深夜特急"を思い出しますが、そんな昔懐かしい旅情も今ではすでに時代遅れなのでしょうね・・・・・

そんな訳で、今マレーシアで評判のETSに乗ってみました。

↓KL Central Stationのプラットフォームにすでに入線中のETSです。おお流石にきれいな車体ですなぁ。

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ところで、ETSについて少し調べてみたのですが、同じETSでも、ETSプラチナム、ETSゴールドそしてETSシルバーの3種類があるのだそうです。それぞれ何が違うのかと言うと、先ず停車駅の数が異なります。プラチナムが一番停車駅が少なく、所要時間が短い、よって運賃も一番高い。次いでゴールド、そしてシルバーの順となる訳です。

ETSはマラッカの東、東西マレー鉄道の分岐点のGemas駅とタイ国境にあるPadang Besar駅とを結んでいて、区間や列車種の異なるETSが合計で1日なんと11本も走っています。

ちなみに今回乗車したのは、ETSゴールド、往きはその新型車両で帰りは従来型車両。運賃はKLセントラルからイポーまで、オンライン手数料込みで片道37リンギ(現在為替換算で960円ほど)、所要時間は約2時間半でした。

ETSに乗車したKLセントラル駅では時間がなくて先頭車両の写真撮影が出来なかったので、↓はネットからお借りしましたが、こうしてみると、なんか、古里の山形新幹線に良く似ているような。。

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場面は戻り、また出発前のKLセントラル駅です。

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↓おー、なんとこのコーチ(車両)にはビストロカウンター(居酒屋スタイルの軽食カウンター)が付いてる。

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↓反対側から見るとこんな感じ。ちなみにこの軽食カウンターはCコーチ(C号車)のみ。もちろん私はこのことをKTMのウェブサイトで知ったので、座席予約はもちろん往復ともCコーチでした。

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早速トイレを点検。でも実際に使ってみなかったので、その使用感は分からないのですが、ちょっと見た目にはとても綺麗で清潔そうです。

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乗車したETSゴールドは、KLセントラルを定刻に発車、と言いたいところですが、案の定15分遅れぐらいでようやく発車です。ここはやっぱりマレーシア。日本の鉄道との決定的な差がここにありますね。発車後の車内放送で、日本では当然あるべき、列車の遅れ出発などについての理由説明やお詫びも一切なし。まぁ、そんなの誰も初めから期待していないっつうか、ま、マレーシアらしくていいじゃないっすか・・・・

ちょっと車内をうろうろしてみましたが、車内は一見とっても綺麗。でも随所に安普請的な造作も少なからずあって、これはどこの国の製造かなぁと、これも後で調べてみた結果なのですが、やっぱり中国製造。。でも従来のETS車両は全部韓国製造だったらしく、最新型はそれよりずっと良い、と誰かが言ってましたね。

確かに車内は綺麗、それにレッグスペースも広いし、リクライニングも十分。もちろん日本の最新型の新幹線車両などとは比べようもないのですが、それでも十分許せる範囲です。列車の運行速度はと言えば、車内の電光表示板によると最大145km/hぐらいかな、でもそれは全部ではなく、平均すると110km/hぐらいかなと思います。揺れや騒音も想定の範囲内でまぁまぁ快適。これでビールでも飲めたら文句なしなのですが、多分、多分ですが、車内での飲酒はご法度なのだろうと思います。しょうがありまへんなぁ、ここは穏健ながられっきとしたイスラム教国なのですちゃ。

それで、Cコーチのビストロカウンターですが、ええ、もちろん利用しましたとも。。メニューはやっぱりマレーシア風軽食のみで、定番のナシレマやナシゴレン、それにミーゴレンなど。そのほかサンドイッチとコーヒーやティーなどの温かい飲み物があって料金もチョ安。車内は噂通りにエアアジアも真っ青、寒さには半端でなく強いこの私でさえも参ったというほどの強冷状態。なのでか知らん、こんな時には熱いコーヒーが良く売れるとばかりカウンターのお兄さん、ずいぶん張り切ってました。

2時間半の列車旅も退屈することなく過ごし、列車はいつの間にかイポー駅へ。でも時計をみたら定刻よりも30分以上遅れてる。駅で辛抱強く待っていただいたN氏夫妻には大変お気の毒なことでした。

さて、これ↓がイポー駅です。なんとも洒落た、と言うか歴史を感じさせる素敵な駅舎です。

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それもそのはず、Wikipediaによると、イポー旧市街の中心的存在であり、マレー鉄道一美しいと言われるムーア式とゴシック様式のコロニアル建築の白亜の駅舎、なのだそうです。

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前回イポーに来たときは、列車旅ではなく車旅だったせいもあり、この駅前付近にこんなに美しい歴史建造物が目白押しだったとは知らなんだ。

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↑↓見て下さい、この美しさ。この建物はDewan Bandaraya Ipohとありましたから、イポーシティホールだと思っていたら、旧郵便局と背中合わせのタウンホールなのだそうです。ちなみに現役のイポー市役所(Majilis Bandaraya Ipoh)は別のところにあるそうなのでこちらは市の公会堂なのでしょうか。。

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いや、今回のミニ列車旅ではN氏ご夫妻に大変お世話になりました。駅とホテルの間の送迎の他、おそらく今までで一番美味しいと感じた北京ダックレストランでのランチ、それに思いがけずに素敵なご自宅までご案内いただき、それはそれは大変有難く、嬉しいひと時でした。

今回のイポーの列車旅は、お二人の優しいお人柄と細やかなお気遣いのお陰で、とても心地の良い充実の旅となりました。ご夫妻にはあらためて感謝申し上げたいと思います。

そして今夜の宿は、ロストワールドホテル。そうです、ロストワールド・ホットスプリング&スパの真ん前のホテルと言うか、同一経営のホテルです。

この温泉は以前も少し書きましたが、夜6時から夜11時までの営業のみです。もっともいつもくそ暑い日中には、熱いお風呂など誰も入りたくはないだろうと思うのでこれも当然と言えば当然のこと。

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ホテルチェックイン後、早速ホットスプリング&スパに直行です。そしてまもなく日もとっぷり暮れて、ほら見て下さい、こんなに幻想的にライトアップした天然温泉です。

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いくつもある大小さまざまな温泉のうち、私は最奥のこの辺りの熱いジャグジーとその手前の洞窟型のスチーム温泉が好き。

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でもみなさん、火山の姿も見えないこのマレーシアで、何故温泉なんだろうって思っていませんか? 実は私も最初はそう思いました。でも良く考えてみれば日本にだって火山とは関係ないところに温泉がいくつもありますよね。

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そうです、それを非火山性温泉と言うのだそうです。日本の有馬温泉や南紀勝浦温泉、白浜温泉、それに道後温泉などがこの非火山性温泉に分類されるのだそうですね。そうそう故郷山形の湯殿山温泉も実は非火山温泉なのだそう。

マレーシアに散在する温泉は、非火山性のうちの深層地下水型温泉と言われているのだそうですが、ほとんどの源泉では100℃に近い熱い湯が噴出しており泉質は火山性温泉同様に良好でアルカリ性なのだそうです。

それにしてもこの湯の熱さと心地良さ、マレーシアに移り住んで以来ほとんど忘れかけてました。

↓ロストワールドホットスプリング&スパの常設ステージで行われているファイヤーショーです。こんなの全くのオマケで見ながら熱いお風呂に出たり入ったり。

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南の国ではあり得ないだろうと思っていた温泉三昧、熱いお風呂三昧、実はマレーシアでもできるんですよね。

と言うことで、さぁ、みなさんも熱いアルカリ性お風呂にゆっくりと浸かりお肌つるつるになってみませんか。。

今回はたった一泊だけのお試し列車旅みたいなものでしたが、ETSで乗って来れば、まさに安いし、楽ちんだし、簡単至極。。さらにイポーにはバンジャラン・ホットスプリング・リトリートと言う、ロストワールドよりもより良さげな天然温泉もあると言うし。。

早くも、この次の泊りはバンジャラン・ホットスプリング・リトリートにしようかななんて考えている温泉大好き人間のひねくれ団塊なのでした。。

次回は今日これから出発するジャングルトレインの列車旅を紹介する予定です。乞うご期待!それではまた。。




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