先日、一時帰国から戻って直ぐにマレーシアの運転免許証を紛失してしまったと前回ブログに書きましたが、今日はその後の顛末について書いてみたいと思います。

私の場合、いや、私だけでなくこの国に住む誰でもがそうだと思うのですが、公共の都市交通、特に電車・バスの交通網が十分に発達していないこの国では車の運転は必須です。したがって運転免許証がないとなると、どこに行くにしても即困ってしまいます。

なので今回は正直言ってかなり焦りましたが、結果としては案ずるより産むが易し、意外に簡単に再交付してもらえてホッとしています。

しかし事前に関連情報をインターネットで検索したところ、例によって見たり聞いたりの伝聞情報が主で、根拠ある確たる情報がほとんどアップされていないようでしたので、実際の体験に基づく情報源情報をインプットしたいと思います。



先ず初めに「警察届け」です。これについては、特に必要ではないよと言う方もおられるようですが、やはり届出は、しておいたほうが無難です。

なぜかと言えば、再交付されるまでは免許証が手元にない訳ですから、そのまま運転することは即ち免許証不携帯です。これは日本であれば罰金3000円の交通違反になりますがマレーシアでは如何に?

警察官の説明によると、免許証不携帯はやはり違反なのだそうですが、警察検問(Police Road Block)等で警察官に免許証提示を求められた場合の免罪符としてポリスリポートを使うのだそうです。(マレーシアでは免許証提示を求められることなどないと仰る日本人の方がいましたがそれは誤りで、特に深夜検問の場合は良くあることです。私は実際に過去3度ほど経験しています)

要するに免許証を再交付してもらうまでの間の「仮免許証」として活用できると言うことです。なお、その有効期間を尋ねたところ約2週間程度と言うことで、ネット上の他の方の情報とも一致しましたのでまぁそうなのだろうと思います。

さて、と言う訳で、私は早速最寄のBalai Polis(警察署)を訪ねました。私の住まいから一番近いBalai Polisはワン・モントキアラショッピングセンター隣にある交番のような小さなBalai Polisなのですが、一年ほど前にここを訪ねた時には、本当なのかどうかオンラインシステムが壊れているので、スリハタマスの本署に行けと追い返された記憶があります。

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今回はどうかな?と入り口ドアを開けて中に入ると、薄暗い部屋のカウンターに、髭面のマレーのオヤジポリスが一人眠たそうな顔をして座っています。

私が、英語で運転免許証紛失の警察報告を出したいのだが、、と言うと、いかにも下手な英語でそれを復唱し、オッ、オッケーと小声で言う。

それを聞いて、英語が得意でないオヤジポリスだなと判断した私は、次にマレー語で、ゆっくりと、ことの顛末を話し始めたところ、私の顔を驚いて見上げ、コーリアンかジャポンかと問う。私がジャポンだと答えると、オーオー、ジャポン、ジャポン、と言いながら満面の笑顔で立ち上がり、両手でがっちりと握手してきたではありませんか。。

突然の彼のその変貌に若干怯んだせいか、私は彼と握手しながらなぜか、サヤ・ブカン・オランコーリア、オランジャポン、オランジャポン(コーリアンじゃないよジャポンだよ)と繰り返し強調してしまいました。

なぜかは分かりませんが、私が若干マレー語を話すこと、そして私が韓国人ではなく日本人であることが彼には余程嬉しかったらしく、その後、何度も何度も気持ち悪いくらい繰り返し握手されました。

肝心の警察報告ですが、彼、J氏(その後名前交換して名前を知りました)は私に、報告書はマレー語でも良いか?と尋ね、私が、ボレ(can)、ボレ(can)と答えると、さも嬉しそうにまた握手、私に年齢を尋ね、私が彼より10歳も年上のシニアだと判ると、さも驚いたかのようにまた握手、私が日本に孫が二人もいるんだよと告げると、ワオと叫びながらまた握手、今仕事は何してると尋ね、年金生活者だよと答えるとまた握手、、かくして薄暗い(本当にうす暗い)バライポリスの中で、マレーのオヤジポリスとニッポンジジィの濃厚かつ奇妙な握手シーンが連続した訳です。

これがその時に作成したポリスリポートです。

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ご覧のようにオールマレー語です。この国ではご承知のようにいかなる役所においてもすべてマレー語表記の文書です。もちろん会話では英語も通じるのですが、全ての文書はマレー語で読み、マレー語で記載しなくてはいけません。

ただし今回の場合、報告は、氏名、パスポート番号などの個人情報の他は実に簡単な内容で良く、前回悪質業者のことを訴えた内容とは格段の差でした。

参考:報告書本文(マレー語)

Pada jam lebih 2000hrs bertarikh 28/5/16, semasa saya berada KL senteral, saya dapati lesen memandu kereta saya telah tercicir. Tujuan saya membuat laporan polis untuk rujuk pihak berkenaan sekian laporan saya.  
(2016.5.28、20時過ぎKLセントラルにて運転免許証紛失に気付く。警察報告の理由は関係各機関への参照のため)

警察と報告者(私)がそれぞれ一部ずつ保持するとして一部をもらいましたが、これで免許証不携帯でも堂々と運転ができるという訳です。

ポリスリポートの作成はほどなく終わったのですが、私が問われるままに、いかにこの国が好きかと言うことなどを話し始めたら、大袈裟に喜んでくれて、その都度握手しながら、「あんたみたいなオランジャポン(日本人)は始めてだ。是非友達にしてくれ」と何度も言うものだから、私も、まぁ、お巡りさんのローカルフレンドが一人ぐらい居ても損はないかと、最後に携帯電話番号を交換してようやく解放してもらいました。

この間約一時間半ぐらいでしたでしょうか、帰りには、前回ここを訪ねた時よりは遥かに敷居が低くなったような感じで、まぁ、悪い気はしませんでした。



次は、「免許証の再交付手続き」です。前項でも書いたように、警察報告はあくまでなにかあったときのための免罪符です。再交付に絶対必要かと言えばまったくそうではありませんでした。なので、警察報告をすっ飛ばして再交付手続きをするという方がいて当然です。

再交付手続きは当然ながら、マレーシア道路交通局(JPJ=Jabatan pengangkutaan Jalan Malaysia)に行かなくてはなりません。

JPJのオフィシャルウェブサイトによれば、KL市内及び近郊には計7ヶ所ほどのJPJオフィスがあるようです。(注:以前あったマジュジャンクションのJPJは、ビルがパークソンデパートに改築された以降閉鎖されています)

私はその中でも一番規模が大きくて空いている筈と自分勝手に想像したワンサマジュ(Wangsa Maju)のJPJに出向きました。

モントキアラからは、アンパン方面行きのDUKE高速を使った方が便利ですが、それでも日中ですから40分ほどかけてようやく到着です。途中、思ったよりごちゃごちゃしていて不便ですね。

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JPJの建物は正面のこの看板の後方にあります。なお、この右手に無料駐車場があります。

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駐車場は一見とても混んでる風に見えたのですが意外にあっさり駐車できて良かったです。でもJPJの建物入り口付近には、何かの呼込み人のような胡散臭い連中がひっきりなしに声えかけてきて邪魔くさいし、建物内は狭くてイスには座れないぐらいの人でごった返していて、それにエアコンの利きがまったく悪くて大汗かくしで、もし次回、JPJに用事がある時は絶対ここには来ないぞ、と思ったほどでした。

ナンバーチケットを手に持ち40分ほど待ったら順番がやってきたので、カウンターの係りの人に、運転免許証を無くしたので再交付して欲しい、と英語で告げると、「パスポートと写真と20リンギ(約600円)」とだけ言われました。もっといろいろ聞かれるかと思ったのにただそれだけです。。

せっかくもらってきたのだからと警察報告も併せて提出してみましたが、残念ながらそれは不要と突き返されてしまいました。(笑)

係りの人は、パスポートを見ながら何度かキーボードを叩き、プリントした再交付料20リンギの領収証に写真をクリップしたものを手渡してくれて、はい終わり、ですって。。文字通りあっと言う間の出来事です。

これ↓がその20リンギの領収証です。

jpjreceipt201605.jpg

え、この後は、ど、どうすれば良いのですか、と問うと、「16番」とだけ答えてくれましたが、どうやら、この領収証と写真を16番カウンターに提出するらしい。。もたもたしているうちに「次の方どうぞ」って追いやられてしまいました。。

次に16番カウンターに行ってそれを提出すると、今度の係りもダンマリのままそれを受け取って何も言ってくれない。あのぉ、ど、どのくらい待つのでしょうかと尋ねると、ブッキラボーに「10分」と発しただけ。。

いやはや、凄まじい混みよう、そして凄まじいブッキラボー&不親切、こっちが聞かなければなにも教えて貰えない。ここには「お客様の立場に立って」などの文言は明らかに存在していませんね。

それでもきっかり10分後、大きな声で名前を呼ばれ、カウンターに出向くと、なんと簡単、なんと素早い、ちゃんと私の再交付運転免許証ができていました。ただ写真はついさっき、このJPJの入り口にあった小さな小屋みたいなところで撮ってもらったインスタント写真(4枚10リンギ40セン)なので、マレーの犯罪人みたいな顔つきで気に食わないのですが、まあ仕方がないです。

と言うか、これてすべて終わりです。いやぁ、ほっとしました。。



結局私は同日中に警察報告も免許証の再交付も終えた訳で、結果だけ見れば今回は警察報告など不要だったのかも知れませんが、でもまぁ、これがあるべき姿だろうと思いますし、なによりそのことでバライポリスのJ氏と知り合えたことも良かったのかなと思っています。

ではまた。。



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